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いつもより少し短いです
皆さん喜んでいましたね」
「そうですね。別れは住みましたし会いに行きましょう。王妃様に」
「クロードはフィステル王妃と面識があるのですか?」
城の廊下を歩くなかふと疑問に思ったことを聞いてみました。
「フィステル王妃とは会ったことくらいしかありませんよ」
「そうなのですか」
会ったことしかない相手に結婚の話をしに行くのは少し変な気もしますが、私の知るルビィクト王国王妃はフィステル王妃だけですから間違いはないでしょう。
どんどんと城の奥の方へと歩みを進め王族の住んでいる場所まで来ました。途中、近衛が立っていましたが特に何かを言われることも無くそのまま間を抜けて行きました
「私室で面会をするのですか?」
「面会室でと言いたいところですが、私室の方が良いのです」
そのまま歩き続け部屋の前に着きました。
「フェリシテ様、クロードです。アルセリーナ様から面会するようにと言われ参りました」
「どうぞ入ってください」
先程クロードはフェリシテ様と言っていましたがフィステル王妃では無いのですか?。ただただ、謎が深まるばかりです。
中に入るとそこには一人の女性が椅子に座って居ました。部屋の中には使用人すら居らず女性だけが居ました。
「久しぶりですね、クロード様」
「お久しぶりですフェリシテ様。それから様付けはよしてください。身分は貴方の方が上なのですから」
「そうですね。クロードさん、そちらの女性は誰ですか?」
「彼女は私の結婚相手です」
「まあ、それは本当に良かった···良かったです」
私がクロードと結婚すると聞いた途端、女性は大粒の涙を瞼に浮かべて泣き始めました。
「クロード、この方は一体」
「フェリシテ第二王妃様です。私の昔の婚約者のお姉さんです」
クロードの昔の婚約者のお姉さん。クロードの婚約者は死んでしまっていると聞きましたが····
「レティアには話していませんでしたが、私には昔婚約者がいたんです、まだ子供の頃でしたが。私の婚約者は私が九の時に山賊に殺されてしまって、それから私は人を愛せなくなりました。私の両親と婚約者の両親は仲がよく心配されました。もちろんフェリシテ様にも」
「そうなのですか」
「お名前を···教えてくださいますか?」
「レティア·ベルンティースです。フェリシテ様」
「レティアさんと言うのね、クロードさんのことお願いしますね。そうだわ色々お話を聞かせてちょうだい二人とも」
「フェリシテ様のお願いですからもちろんです」
それから二人で出会った時のことやアルセリーナ様を助けた時のこと、二人で出かけたり踊った時のこと色々話しました。
「アルセガルが言っていたアルセリーナを助けてくれたレクサリア王国の方はレティアさんだったのね。改めてお礼を言わせてください。ありがとうございます」
「あれは偶然が重なった結果ですから」
「そう謙遜なさらなくても良いのですが」
「いえ、本当にそうなのです。ひとつお聞きしてもよろしいですか?」
「もちろんですとも。なんでしょうか?」
「フェリシテ様が外に出られ無いのは何か理由があるのでしょうか」
「私はこの国では嫌悪されているのです」
「嫌悪ですか?」
「はい、気づきませんでしたか。ここにはあまり人はいません」
「そう合えば騎士や使用人も少ないです」
「理由は私の髪色なんです」
「色?」
フェリシテ様の髪の色は白く、レクサリア王国にはあまり降らない雪のようでした。
「はい、私の髪の色が白いという理由で周りからは嫌悪されているのです」
「髪の色でですか?」
「この国には昔白い髪の殺人鬼かいた事があって白い髪は不吉だとされているんです」
「それはフェリシテ様とは全く関係の無いことで嫌悪されているのでは」
「そうですね。でもクロードや家族アルセガルのように分かってくれる人が居るので私はなんとも思っていません」
「そうなのですね。良ければ結婚式に来てくださいませんか?もちろんお忙しくなければなのですが」
「もちろん、行きますわ。いつも王宮に居て暇ですから。その時はアルセリーナも連れて行きますわ」
「ありがとうございます」
「楽しみにしているわ。そろそろ時間が来てしまうかしら」
「そうですね、そろそろ一刻経ちますから失礼します」
「ええ、お話楽しかったわ。またいらしてください」
王城を後にしてクロード様と一緒に屋敷へ戻りました。
「兄さんもうレクサリア王国に戻るの?」
「ああ、みんなに挨拶は済ませたからね」
「そっか。結婚式の予定がきまったら手紙送ってね」
「わかった」
エレーナさんやクロードのお父様ホレイスさんに別れを告げジェンキンズに向けて出発しました。
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次回は結婚式辺りになるかと思います




