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まさか同じ日に2回も・・・。


の、ノーカウントだよね?


「うぁ・・・」


「き、気付いた!?」


「よ、よかった・・・本当によかった・・・」


「まさか2回もやるとは・・・」


「えっと・・・俺・・・」


「また溺れたのよ、覚えてる?」


「えっとあんまり・・・」


溺れてる記憶はない。覚えてるのは苦しかったこととそのあと良い匂いがしたことだけだ。


「まさかカナヅチだったとは・・・」


「で、でも頑張れば少しは泳げるように・・・」


「大会に出て成績を残さないと補修なのよ・・・さすがに間に合わないでしょ」


「う・・・」


「あれ白川先輩は?」


「職員室に用があるからって10分前ほどにいったところよ。起きたのを教えてあげなくちゃ」


「ただいま」


ガラっとプールの扉が開く。


「あ、ケイちゃんおかえりー」


「いきなりどしたの職員室なんて?」


「ちょっと部活の事でね」


「千歳君だったよね」


「は、はい」


「あなたを入団テストした結果。入部を認めます」


「え?」


「そなの!やった!これで廃部じゃなくなるよ!」


「ちょ、ちょっとまってください!俺は!」


「ただし!このままでは理不尽に補修確定なので職員側から特例を出してもらいました」


「特例?」


「あなたを1年で50m1分で泳ぎきることです」


「ほんとに!?ならいけるよ!」


「そのかわり!!」


「え?」


「1年でこれをなしえなかった場合部員全員補修と課題を2年分が課せられます」


「嘘!?」


「2年分もやったら死んじゃうよ!」


「このまま入部部員無しでも補修は確定しちゃうんだから」


「千歳君・・・入部してくれる?」


「お・・・俺は・・・」


「お、お願い!入部して!補修やだよーー」


「こ、コラ抱きつかない!はしたないわよ!」


水着姿で抱きつかれダイレクトに早川先輩の感触が伝わってくる・・・これ以上はまずい・・・。


「にゅ・・・入部しますから!離れて下さい先輩!」


「や・・・やった!」


「じゃあこの4人一生連宅ってわけね」


「そういうことよ。期間は1年」


「楽ショーだよ!私にかかれば3っか・・・は厳しいけど1ヵ月もあれば」


「だいぶ減ったわね。でもヨシがいるのは心強いわ」


「でしょでしょ!」


「確かにヨシさんがいることで難易度は違います。私も教えてもらっていますから」


「もっと褒めるがいい!」


「でもよく先生が認めたわね?」


「さっきのタイムを出すために取っておいたビデオを見せて交渉したの」


「あの溺れてるやつ?いっぽ間違えれば謹慎よ?度胸あるわね」


「ええ、でも先生に見せたら笑ってくれたわ、でこの提案が出たわけ」


「へぇ、運動部に妥協がない先生達がねぇ」



――――――――――――――――――――――――――――――――――



「さっきのはよかったんですか?上代先生」


「文化部の顧問先生にはわからんでしょうけどあれでいいんですよ」


「1年でたった50mなんて・・・他の部に示しがつかないんじゃ?」


「勘違いをなさってますよ。あの提案を受けたのはそっちのほうが難易度が高いからですよ」


「はい?」


「ビデオを見て1発でわかりましたよ。体育関係の先生ならだれでも気づく初歩ですけど」


「私も横目で見ましたけど難易度が高いとは・・・」


「たぶんオリンピックスイマー選手達やプロのスイミングスクールの教育者も簡単にはいかないでしょう」


「そんなにですか?」


「はい、泳ぐことに対してあそこまで【欠陥】があっては絶望的ですよ」

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