BlindTouch.
目を瞑ってほしいわけじゃないし
だからといってはっきり見ろって言うこともない
もしかしたら
道端に落ちていた空き缶と
ジンジャーエールと
とっても固い内容の
表を可愛くしただけかも
誰だって何だってどこだって
見た目だ判断できるほど
甘い世界じゃなくなって
誰だって何だってどこだって
見た目だ判断していちゃぁ
苦い世界を通るだけ
見ないで判断するには慣れが必要
見ないで進めるには度胸も必要
事実はアルコールと
その中身と
カバーに見合った内容で
そんなの見た目通りじゃないか
実際判断できるけど
泡立った液体は飲み干さなければ判断はつかないし
レシートを確認しなければ空き缶の出どころはわからない
うっすら透けたブックカバーの中身なんて
それこそめくってみなけりゃ千差万別
中身なんか毎日変わる
空き缶は明日には瓶になる
泡立った中身は
より激しく白くなるか
濁って何も見えなくなるか
泡だって明日立つという保証はない
じゃぁ手に取ったら何かわかるのか
一つ一つ目を向けたら
それこそ何もできないのじゃないか
そんなものが
僕らのテーブルには今日も並んでる
触らずに
手探りで
潜んでる
そんな作業台の上。
もう遅いよ。
寝酒なんかしないで寝ようよ。
ありがとうございました。




