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雨ニモマケズ 執着ニモマケズ...

作者: ふもふも

息抜き程度で読んでください m(_ _)m

気づいたら色々まずいことになっていた。


1年前、中学校の教室で「隣街のあの女子高って制服かわいいよね!」と言ったら、幼馴染キョウジから

「ねぇ、共学に行って俺と楽しく通うのと、女子高に行って俺に毎日やられちゃうの、どっちがいい?」

と、笑顔で聞かれた。

「わわわわ私は共学に行くからっ!!」と慌てて言ったら、仲のいい女友達のレイから

「私は女子高でもいいのに~~!

 もぅっ、嫉妬しちゃうなぁ!

 ねぇ、ずぅっと仲良く一緒に遊ぼうね?

 じゃないと私、このバカよりひどいことしちゃいそうだなぁ」

と、つぶやかれた。

すると義理の弟(同い年)のタクマが

「何言ってんだよ。

 家でもずっと一緒なのは俺だし、勉強でも何でも手とり足とりおしえてあげるよ。

 ここらへんの高校なら俺余裕合格圏だからね

 それでこのクソどもから守ってあげるね。

 誰にもさわらせないから大丈夫だよ?」

とほほえまれた。


キョウジもレイもタクマも上位成績優秀者なもんだからかしらないけど、勉強が厳しいのなんのってビ~~シビシしごかれて、半泣きになると、キョウジは「やべぇ、押し倒したくなっちゃった」って言いながら襲って来るし、レイも「かわいいんだから...」とか言って、流し目しながらイタダキマ~スとか言ってせまってくるし、タクマだって「俺は姉貴だなんて思ったことないよ」なんて、抱きしめてサワサワしてくる。


おまえら、人の皮かぶったオオカミか?!

肉食恐竜か?!

ブルブル~~~...!

恐ろしい肉食獣から我が身を守りつつ、無事に高校生になれました。



ハヤカワ サエ(16)

いろんな意味で包囲されている匂いがします!!



タクマは世に言う見目麗しい人。

レイもキラキラが似合うこれまた美人な乙女。

2人がそばに立ってるとキラキラが2倍で、想像をかき立てられてニヤニヤが止まらない。

キョウジは男前で、麗しいというより爽やかなキリリとした人。

キョウジとタクマでニヤニヤしてる女子もいる。

ニヤニヤ...。

レイは私と、百合百合の関係に持ち込みたいと思ってる。

男子がニヤニヤ見てるからねっっ!

ニヤニヤすんな!

私を混ぜるな!


「おい!レイ、お前サエにいつまでも抱きつくな。

 サエが止めなきゃお前なんぞ海に沈めてやるのに...」

「キョウジ、だまりな

 あんたこそベタベタ暑苦しいのよ。

 早く全国大会でもなんでも行って戻ってくんな!

 そこに根付いてしまえ!」

「サエ、早く学校なんて終わってこのむさくてうるさい奴ら、消えてしまえばいいのにね。

 今日は昨日借りてきたDVD一緒に観ない?

 もちろん、俺の部屋で」


話している内容は聞いちゃいけない。

ニヤニヤも一瞬でゲンナリに様変わりだ。

近くで見ちゃダメってやつだ。

遠いからこそ内情がわからないからニヤニヤで済む。

だったら私だって遠くからニヤニヤ見てみたい!!




だから脱出を試みてみた。




レイとタクマは隣のクラス

キョウジは同じクラスだけど、一人ならまけるはず。


「さようなら」の礼の後にスーパーダッシュをキメる。

「あ!サエ!」って声が遥か彼方から聞こえたけど気のせい気のせい、ノープロブレム。

階段を駆け下りて、靴も高速で履き替え門まで一直線!!


見えるよ!白いゴールテープが!!

もう少しだ~~~~!


って思った瞬間、バスッッ!!と目の前に黒い影。

「ぐぇ!」

潰れた声を出し、拘束...いえ、抱きしめられる。


なにが起こったの?

白いテープが黒い壁になったの?

見上げてみるとそこにはキョウジという名の悪魔がいた。


ひいいぃぃぃ~~~!

なんか黒いの出てる!!

色々溢れ出ているから!!!


「サエ、俺と二人だけででかけたいから走ったの?

 それとも、逃げたの?」

「ふおおぉぉ~~!

 出かけたいです!!出かけたいんです!!

 デートしたいと思いました!!」


最凶にコワイ~~~~!!!

私を門の裏に隠すと「俺、靴履き替えてくるから、いなくなったら...わかるよね?」と黒々と爽やかな笑顔で去っていく。

キョウジはとうとう瞬間移動できる悪魔となったのか?と震え上がったけど、翌日キョウジが窓にぶら下がって、そのままピョンって飛び降りたってクラスメートから聞いた。

それはズルだっちゅーの。

運動できるやつってマジムカつく。


次の機会は裏門に行こう。


とにもかくにもその日はキョウジに3時のオヤツ替わりに喰われるわ、帰ったら玄関で待ち構えているタクマに散々いじめられるわ(親見てるから!生ぬるい目だからヤメテ!!)、翌日朝からレイに教室で襲われるわ(男子見てるから!おいっ、そこのお前ガン見してんじゃねぇよ!!)、命を削らねばならない行為だってことがわかった。


私だって「眼福ねぇ」って言いながらニヤニヤしたい!!



最後までありがとうです

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