第三章 殲滅任務
「工藤です」
「入りたまえ」
俺は今指令に呼び出され司令室にいる。ついでに言うと俺がこいつを指令と呼ぶのはこいつの目の前だけでだ。普段ならゴミ野郎かクズ野郎、もしくは名前で呼んでる。
「レーゼはどうした」
「寝ていますので、とりあえず先に来ました。」
「何故起こさなかった?」
「指令にはあいつを連れてこいとは言われてませんので」
単に、俺はこいつにレーゼを合わせたくないだけだ。こいつは平気で人を捨て駒にするようなやつだろうと俺は見ている。「死んでこい」と言う命令を出したやつだけが見せる独特の落ち着きがあるから何だが
「確かに言わなかったな。しかし普通は連れてくる物だ。君は私をレーゼに合わせる事を避けているように見えるが?」
「決してそんなことは」
嘘だ。こいつの口からレーゼという単語を出させることすら嫌っている。こいつが気安くレーゼを呼び捨てにしていることにも腹が立つ。
「本題だ。君にはある地区のネバーの殲滅をお願いしたい。」
「他の戦闘員に頼まず俺に頼んでいる理由を聞きましょうか。どうせロクな事ではないでしょうけど。」
「群れで行動しているのだがそのほとんどが大型だ。」
こりゃまたロクでもねえこった。まあこいつが直々に任務を通達するときはロクなことがねえのが通例だ
まあまだ任務内容がしっかりしてるだけマシだ。こいつのこういうところが胡散臭いんだ。
「了解しました。殲滅、という形でいいのでしょうか?」
「問題はない。ただ、この任務には一人で行ってもらう」
冗談きついなオイ。まあ普段通りって奴だ。こいつが無茶なことを言い出すのは今日が初めてじゃあないからな
「一応聞いておきますがなぜ私一人なのですか?」
「この戦闘、君以外なら死者が出るかもしれない戦闘になるだろう。むやみやたらに戦闘員を殺されるわけにもいかんだろう。」
「了解。工藤龍皇。殲滅任務受領しました。」
ま、いっちょやってみるか
次回からは任務開始です!!