表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/20

歴史

間話です。

魔王と勇者の歴史を書いてみました。

この世界の歴史において三代に及ぶ勇者と魔王の戦いが繰り返されている。


五百年前突如バラバラだった魔物達を圧倒的な統率力で纏め上げ、軍団を創り人間達に牙をむいた者がいた。

初代魔王である。


彼は瞬く間に人間達の村を、街を、国を支配していく。

人間達は絶望し、嘆いた。


まだ支配されていない国の王達は話し合い、一つの希望を見い出した。

勇者の召喚である。


王達は各国から選りすぐりの魔術師達を集め、儀式を行なった。

今までに前例の無い試みに不安を抱えながらも希望にすがり、祈った。


魔法陣が光を放ち、一人の青年が姿を現す。

王達も、国民も皆歓喜しその一人の青年…… 初代勇者に人間の未来を託した。


勇者も国民達の期待を胸に、魔王に立ち向かっていく。


そして、幾多の血が流れた人間と魔王軍の戦いに終止符がうたれた。

勇者が魔王を討ち取ったのである。

……その『命』と引き換えに。


魔王という存在がいなくなった事により、魔物達は統率が取れなくなり人間達は戦況を覆すことに成功する。

国は魔王を倒した事に歓喜し、勇者が命を落とした事に涙した。


しかし、その喜びは永くは続かなかった……。

二代目魔王を名乗る者が現れたのである。


彼は初代魔王程の統率力は無かったが、圧倒的な戦闘力、魔力を持っていた。

そしてゆっくりとではあるが、徐々に人間達を蝕んでいった。


さらに、魔王軍の幹部により勇者の召喚に携わった魔術師達も命を落とし、再度勇者を呼ぶ事ができなくなってしまったのである。






そして三百年の月日が流れた。


この時点で人間の領土は七割ほど支配されていた。

三百年という永い時間で七割程で済んでいるのは、二代目魔王が初代に比べて魔王軍を統率しきれていなかった事が原因なのだが……。


しかし、人間達も絶望し世界の終わりを待っていただけではなかった。

王都に教育機関を設置、魔術師、戦士、神官と魔族に対抗するため若者達を育てていたのである。


そしてついに勇者の召喚を行なう事ができたのだ。

光の魔法陣から現れたのは一人の少女。


少女……二代目勇者には、戦闘に関しては初代勇者にも匹敵するほどの力を持っていたが、残念な事に魔力が皆無だった……。

魔力は無かったが彼女は、彼女だけが持つ『特殊な能力(ちから)』を持っていた。

類稀なる戦闘力と特殊な能力、折れる事の無い勇気によって幾度となく魔王に立ち向かった。


そして二代目勇者は二代目魔王を倒す事は叶わなかったが、封印する事に成功したのだった。

魔王を封印するにあたって彼女は魔王に《人間と魔族の停戦協定》を約束させる。

もう二度とこのような悲惨な歴史を繰り返さないようにと……。


魔王も勇者の強さを認め、その約束を承諾した。

勇者が見守るなか魔王はゆっくりと永い眠りへと落ちていった。


その後、二代目勇者はこの世界にとどまり生涯平穏に過ごしたとも、元の世界に還ったとも、行方不明になったとも言われている。

今となっては彼女がどうなったかは誰もわからない。





二代目魔王が封印されて百年。

またも歴史は繰り返された。

三代目魔王を名乗る者の侵略が始まったのだ。

二代目魔王が二代目勇者と約束した《人間と魔族の停戦協定》を破ったのだ。


三代目魔王は初代の統率力、二代目の戦闘力と魔力には遠く及ばなかったが、高い知力があった。

一気に侵攻せずに土台を固めながら着実に支配を広めていく。


しかし、人間もこの百年の間何もしていなかった訳ではなかった。

停戦協定があったとしても、最悪の状況を想定し若者を育てていたのだった。


そしてこの百年で一進一退の攻防が続き、今現在両軍の戦力差は均衡していた。


人間軍はここに来て切り札を使った。

歴代の魔王達を退け、人間の窮地を救ってきた存在を呼び出す。

三度目の勇者の召喚を行なう事にしたのだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ