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ゴーンの都1

 ゴーンの都、小高い丘陵の上に建つ王城、都の外郭城壁が見えてくる、

都は三重の防壁に囲まれているんだよ。


 昔、古帝国時代の王国のときに城がつくられた、その時代は城壁は一重だったそうだ。

城も小さなものだったようだ。

国の偉い人が言うには大陸を支配した帝国は国々に大きな城は造らせなかったそうだ。


さっきから、ようだ、そうだ、と言っているんだが、

歴史家が言うには、帝国にはそんな掟は無かった、古文書は残っていないし、

単に人も少なく必要が無かったからだと言う人もいる。


神殿の年とった祭司さんは、

神々は世界を形作る為に昔は今よりも巨大な神威を振るっていた、

だから大きくて立派な城や町を造っても、すぐ壊されてしまった。

人々は大きな城や町は造らなかったようだと言う。


まぁ 理由は今となっては判らなくなってしまったって言うことよ。

平原中央にあった帝国は滅びてしまって伝える者もいないし。


 平原北の大国の都を囲む外郭城壁南大門、人と馬車が出入りする賑わいを感じとる。


大門を守る兵士はそこいらを掃き掃除するのに忙しそうだ、

豊穣の神 デメテル様の恩寵の種が風に吹かれて舞い上がっている。

商隊は門をくぐり、商人街交易広場に向かってゆっくりと進む、目的地だ。


倉が立ち並んでいる一画を横に見ながら進む。

大商人の倉は扉に家紋が入り豪壮な造りだ、己の財力を訪れる者に示す。

活気があふれ、馬車の行き来が激しい街路を進むのは注意が必要だ。

思わぬ事故を起こすよ。

この世界に保険は無いからね。


我々は奥の商人組合共同倉へ向かっている。

商人たちは、それぞれ荷を降ろす場所に向かっていく。


倉に着いたら傭兵団は別れの挨拶を商人とする。

請け負った荷を商人組合倉に降ろし、送り状を渡し預り証をもらう。

荷の受取人へ商人組合が預かったことを知らせ引き取らせる。

預り証は団が仕事を果たした証明だ、俺たちの仕事は預けて終りだ。


宿屋へ向かう、馬と馬車は交易広場の厩舎に預けるんだよ。

余計な荷物も預けられる。

傭兵は馬を街に乗り入れできないからね、歩いていく。


宿は定宿で安い、食事つきだ。

今夜は無事ついたことを祝い宴会だ!

宴会の前祝いをと、皆浮き足立っている、無意識に酒袋を取り出し、

一気に!


「ぐっ」襟首を引っ張られ息が止まる。

「おい、ガストン、君は頭領としてまだ仕事が残っているだろう?」

ユリアンに俺は引きずられていく。


着いた先はウル商業同盟国大使館だ。

大使館は都の内郭城壁に入った所にある。

傭兵を担当する役人と会い、到着の挨拶をし預かった書状類を渡す。

まぁ俺たちは書状も取り扱う、この世界危険だからね傭兵は何でもやる。

安くやるよ、急ぎの依頼人は騎馬傭兵を雇う。


ああ、やっと全て終わったよな?

もう酒飲んで良いよね?












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