大神殿への道4
道沿いに様々な神殿が建っている。
神々の神域が散在しており、そばには神殿がある。
祭司たちは神域を研究し、神威がどのような形で現れるかを観察している。
俺の前の神殿は豊穣の神の神域のそばに建っている。
「ロレンソ祭司殿、ようこそおいでくださいました。」
神殿の祭司長が出迎えてくれた。
「まま、どうぞお入りください。」
祭司長が先に立って案内してくれる。
中に入ると祭司補たちがそこかしこで作業をしている。
なかはいたる所に棚が設置され、瓶に入った種が置かれている。
「雑然としていて歩きにくいので気をつけてください。」
「いいえ、祭司長殿、お忙しいところ時間をいただきありがとうございます。」
ホールの待合所に入っていく。
「ガストン君、ここで皆で待っていてくれますか。」
祭司は贈り物を持って祭司長と奥へ入っていく。
俺たちはここで待つことになった。
周りの視線を感じる。
「おい、おまえら余所見をしないで仕事をせんか!」
花人がこちらを見ている祭司補たちを怒鳴りつける。
「あ、すみません、つい珍しい花人がこられたので、少しよろしいですか?」
そばに居た若い祭司補が申し訳なさそうに話しかけてきた。
「すごいな、本物の花人ですね、初めて見ました。」
何人かの祭司補が手を休めて近寄ってきた。
「傭兵さん、この花人はお連れですか?」
「ああ、こいつは平原中央の花の神の神域に近づいた際の恩寵の花だよ。」
「おお、花の神の神域ですか!」
「え、では廃都の方へ行ってこられたのですか?」
「ついこの間、護衛の仕事でね。」
祭司補たちはしきりに感嘆している。
「こらお前たち、かってに俺様に障るな!」
おもわず祭司補が花人に手を伸ばす。
「やいやい、この屑祭司ども、俺様は偉大なる花の神の恩寵の花だぞ、気軽に触るな!」
パフッ、花人が花粉を吹き付ける。
「ごほ、ごほ、おお、貴重な花人の花粉だぞ!皆、集めろ!」
どどっと、祭司補たちが採取瓶を持ち駆け寄ってくる。
「この屑ども、皆死にやがれ!」
ばふぁと花粉を撒き散らす、ホールに花粉が巻き上がる。
「うわあああ、」
「いかん、皆、防毒マスクをつけろ!」
あわてて、俺たちは防毒マスクを付ける。
周りを見ると、あちらこちらで祭司補たちが目を回している。
「いやぁ、凄いです。」
声のほうを見ると先ほどの祭司補が防毒マスクをし、嬉々として採取瓶を振り回している。
他の目を回している祭司補たちも採取瓶はしっかりと抱え込んでいる。
「でかぶつ、こいつらまともな様子ではないが、大丈夫か?」
マティルダが呆れて見ている。
うーむ、祭司てのは変人ぞろいだな。
学者ってのは俺には理解できそうも無いぞ。




