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第四章プロローグ

 一回り大きなドラゴンは身を翻すと、自身に飛来した黒い塊を避けた。塊は翼に掠っただけにも見えたが、その付近にある重厚な鱗がごそりと剥がれ落ちていった。

 そのドラゴンに戦意がないことを、もう一方のドラゴンははじめから知っていたように思えた。圧倒的な体格差があるにも関わらず、大きなドラゴンはただ避けるだけだったのだ。しかし、何度目とも知れない塊を避け終えた時、突如小さなドラゴンに吠えた。


「――――!!」

「ーー?」


 一見、鳴き声か叫び声にしか聞こえなかったが、確かに意志のある会話をしていたように見えた。

 ただ、その会話の直後、小さなドラゴンはそれまでの会話を中断するかのように上空に舞い上がったのだ。

 大きなドラゴンは、その動きに視線を合わせながら後を追おうとした。真下からの注意は完全に逸れていたのだろう。その直後、地上から大きなドラゴン目掛けて無数の飛来物が飛んできたのだ。大きなドラゴンは、逃げる間もなく全身で受け止めるしかなかった。


【Zの備忘録】

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