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第三章プロローグ
そのドラゴンは、唐突にその村を襲った。
ある日のことだった。猛烈な雨が降りしきる悪天候の夜空に、不審な影が舞った。恐らく、村の様子を伺い、闇夜に紛れて街を見下ろしていたのであろう。それを見つけた村民が指差すと、ドラゴンは、嘲笑するかのように雄叫びを上げて、間髪入れずに襲撃を開始した。
人間が上げる無数の叫び声を、楽しんでいたに違いない。ドラゴンは、すべてを焼き尽くすが如く炎を吐きまくった。農地は焼け、建物は炭と化した。
業火の如く炎は、何もかもを燃やし、最後には残骸をだけを残して消えた。残ったものは、数多の亡骸と焼けた大地、灯火の消えた村だけだった。
【Zの備忘録】




