前へ目次 次へ 99/240 ピンクの小型車 「あと1時間したらそっちの駐車場まで迎 えに行くから、すぐに支度してね」 「はーい」 昨夜も遅くまでドラマの撮影があった海斗 くんは眠い目をこすりながら朝の支度を始 めました。そして、ちょうど七時になった ころ、またププーとスマホが鳴りました。 「海斗くん、すぐ駐車場に降りて来てね」 と明美さんの声がスマホから聞こえてきま した。 「オッケー。いつもありがとう」 海斗君が紺のジャージ姿で駐車場まで来る と、明美さんも同じ紺色のベストで手を振 りました。 「海斗くん、こっちよ。早くして」 明美さんにせかされて海斗くんは急いでピ ンクの小型車の助手席に座りました。 ー下に挿絵がありますー