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もう一人
ミカちゃんは洗剤をつけたスポンジをボ
ピくんに渡して言いました。
「君と私は年が近いだろう。それに比べて
モックンは10才くらい上だから、若い者
同士で遠慮せず話ができるように、キャプ
テンとして気を使ってくれたんだよ」
「そうだったんでちゅか。ミカちゃん、よ
くわかりまちたね」
「うん、3年前、私が初めてチャンコ番に
入った日もモックン、同じことをしてくれ
たからね」
「ボピー!ということは、そのころチャン
コ番にはミカちゃんとモックンの他にもう
一人いたんでちゅかあ?」
「そうだよ。そんな日もあったなあー」
そう言うとミカちゃんは寂しそうに洗い場
の天井を見上げました。
ーつづくー




