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鬼沼河童之介
そんなことを話していると約50名の
妖精力士たちが食堂に入って来ました。
「あー、ハラ減ったなあ」
「おお、いい匂いがするなあ」などと話
しながら晴れやかな顔でお膳の前に座っ
ていきます。きっと、観客の反応も良かっ
たのでしょう。
妖精たちのほとんどは食品妖精か道具
妖精です。食品妖精というのはモックン
やミカちゃんのように体の一部が食べ物
で残りの部分が人間という妖精です。
道具妖精というのは傘やタンスに手足
や顔がついた妖精です。
ボピくんのように体の大部分が人間と
同じのヒト型妖精も少しですがいるよう
です。近年、異常気象のせいで妖精の数
は急速に増えているのです。
力士たちが全員、席に着くと、髪の薄
い太った中年の人間が入ってきました。
「やあ、諸君。ご苦労さんだったね」
と、その人間は食堂に入ってくるなり大
声で言いました。彼こそ大相撲妖精協会
の社長の鬼沼河童乃介なのです。
ーつづくー




