エプロン
ボピくんがみかちゃんの顔をボンヤリ見
ていると、モックンが後ろからポンと肩を
たたきました。
「やあ、ボピくん。おつかれさん。」
「はい、ありがとうございまちゅ」
「君、新人なのになかなかやるね。とくに
キャベツの千切りなんて見事だったよ」
「はい。ぼくはここに来る前、海斗くんと
いう人間と一緒に暮らちていたんでちゅ。
そのとき、お料理も覚えたんでちゅ」
その時、急にみかちゃんが話に割り込みま
した。
「それでその人間とはどうなったの?」
「こら、みかちゃん。あんまり立ち入った
ことを聞くもんじゃないよ」とモックンが
注意しました。するとボピくんがしんみり
と言いました。
「いいえ、いいんでちゅ。彼とは性格の違
いで別々の道を行くことになりまちた」
「へえ、そりゃマズイこと聞いちゃったね」
とみかちゃんが申し訳なさそうな顔をしま
した。すると、ボピくんは涙を流しながら
言いました。
「ボピー!ぼくが海斗くんのためを思って
仏教のお話をしてあげたら、海斗君はもの
ちゅごく怒ったんでちゅ。きっと、ぼくが
エラそうにお説教ちゅるのが許せなかった
んでちゅ。海斗くんはボクたち妖精を人間
より下だと見ているんでちゅ。ボボボピー」
「わかった、わかった。わかったからもう
泣くな」とモックンがボピくんの背中をな
でながら言いました。ボピくんはエプロン
で涙をふくとニコッと笑って言いました。
「ちゅみまちぇん。もう、泣きまちぇん」
その様子を見ていたみかちゃんは思いまし
た。(この子、もしかして同性愛者?)
ーつづくー




