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古びた階段
二人はその紫色のビルに入り、古びた階
段を上っていきました。明美さんはもっと
オシャレなビルを想像していたので、少し
ガッカリしてしまいました。
ふと、この日のために着けて来たピンク
の腕時計を見ると針は午前11時を指して
いました。事務所の前に着くと、海斗くん
がドアをトントンとノックしました。
「こんにちわ。面接の約束をしていた白浜
海斗というものです」
「はーい、今、開けまっせ」
すると、ドアがギーと開いて中から年齢
が50才くらいの丸メガネの男が顔を出し
ました。
「いやあ、お待ちしてましたよ。私が社長
の秋丘どす。ほんまに遠い所からご苦労さ
んどす」
明美さんは秋丘の顔を見て思いました。
「この人、誰かに似てるわ」ーつづくー
ー下に秋丘社長の似顔絵がありますー




