妖精大相撲
ボピくんはヒト型妖精で、人間の海斗くん
と同性愛生活をしていました。ある日、ケ
ンカをしてしまいボピくんは海斗くんのア
パートを出て、生まれ故郷の比間島に戻る
ことにしました。でも、電車賃が足りず島
に戻れません。そこで、ハローワークに行
き仕事を探すことにしました。
二十分ほど歩くと駅員さんに教えてもらっ
た建物に着きました。おなかがペコペコの
ボピくんはよろめく足で階段を二階まで上
り、ハローワークの入口まで来ました。そ
して、恐る恐るドアを開けました。
「失礼ちまちゅー」
すると職員さんが笑顔で答えてくれました。
「いらっしゃい、どうぞこちらへ」
めがねの男性職員にうながされてボピくん
は受付の机の椅子に腰かけました。
「あのー、ぼく仕事を探ちてるんでちゅ」
「なるほど。君はヒト型妖精かな」
「はい、そうでちゅ」
「それなら心配ない。いい仕事があるよ」
「本当でちゅかあ?」
「うん。妖精大相撲といってね、妖精た
ちが相撲をとって人間の観客に見てもら
うんだ。その団体から求人が来ているよ」
「ボピ~、ぼく相撲なんてできまちぇん」
「それならチャンコ番はどうかな」
「なんでちゅか、それ?」
「うん、チャンコ番は料理係だよ。妖精の
力士たちにご飯を作る仕事だよ」
「ボピー!それならできそうでちゅー」
「そうかい。それじゃあ、紹介状を書いて
あげるから、さっそくそこへ行ってごらん」
ーつづくー




