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夜明け
~やめてくだちゃあい~という自分の声に
ボピくんはハッとして目が覚めました。
(なーんだ。夢だったんでちゅね)
ボピくんはホッとしてあたりを見ました。
(そうでちた。昨夜はこの段ボール箱の中
で寝たんでちゅ)
空を見上げると、うっすらと朝の光で明る
くなっていました。
(それにしても変な夢でちたね。あの王子
様ときたらボクの話をちっとも聞いていな
いんでちゅから。あれでお釈迦様の部下が
務まるんでちゅかね。前に島のおじいさん
に聞いたんでちゅけど、聖徳太子という人
は一度に十人の話を正確に聞くことができ
たといいまちゅから、すごい差でちゅね)
ボピくんは段ボールの囲いから出ると、
ウーンと背伸びをしました。
「今からバス停まで歩いて行けば、駅行き
のバスに乗れるでちょう」
バス停へと歩き出したボピくんは、もう
夢のことはすっかり忘れていました。しか
し、この霊的存在のウマヤドノオウジ様は
後に再び出てきますので、読者の皆様は覚
えておいてください。
ーつづくー




