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10個と20個
海斗くんは居間のソファーに腰をおろし、
ボピくんはその隣に腰掛けて海斗くんの話
を聞いています。
「それで俺、高校に入ってからは俳優にな
りたいってマジで思うようになったんだ」
「ボピー、それは初めて聞きまちた」
「だけど、回りの人から色々話しを聞くう
ちに、やっぱり安定した仕事についた方が
いいと思うようになって、いつしか俳優に
なる夢をあきらめてしまったんだ」
「ボピー、そうだったんでちゅかー」
「でも、この前のクリスマスパーティーの
日に青井良平が俳優で成功してるのを知っ
て、すごく悔しかったんだ」
「ボピー、なぜでちゅかあ?」
「だって、中学の時、バレンタインデーの
チョコ、あいつは10個で、俺は20個だっ
たんだぜ。俺の方がカッコイイのに、あいつ
が俳優やっていて、俺は夢をあきらめてガソ
リンスタンドで働いてるなんて、おかしいだ
ろ?」ーつづくー




