前へ目次 次へ 23/240 うつろな海斗 それから半月後。年も明けた一月上旬の 午後。海斗くんがうつろな目をしてガソ リンスタンドに現れ、それを先輩の一郎 くんが呼び止めました。 「おい、海斗。今、何時だと思ってんだ」 「えーと、二時五分です」 「今日は二時で俺とお前が交代する予定 だろ」 「はあ」 「だったら二時前には店に着いてなきゃ いけねえだろ」 「はあ、すみません」 「おまえ、このごろ仕事に身が入ってね えぞ」 「はい、気を付けます」 その様子を事務室の窓から明美さんが見 ていました。 (海斗くん、このごろ元気ないなあ。 どうしたんだろう?) ー下に挿絵があります。ー