スペシャルカレー
「ボピくんはね、比間島っていう愛知県の
小さな島に住んでいたんだ。でも、リゾー
トホテル建設のせいで家をこわされちゃっ
たんだ」
「まあ、かわいそう」
「ボピくんはそんな時に俺と出会って、俺
と一緒に暮らすことになったんだ」
「ふ~ん。でもボピくんには両親はいない
のかしら?」
「うん。俺さ、本で妖精のことを勉強した
んだけど妖精には二つのタイプがあって、
両親から生まれるタイプと、何もないとこ
ろから突然生まれるタイプがあるんだよ」
「へえー」
「ボピくんは突然生まれるタイプなんだ」
「じゃあ食べ物や着る物はどうしてたの」
「島に住む前田というおじいさんにもらっ
てたらしいよ」
そこへボピくんがお盆にカレーライスを
三皿乗せて持ってきました。
「お待たせしまちた。スペシャルカレー
でちゅ」
「まあ、小さいのにえらいわね」と明美
さんが言うと海斗くんが注意しました。
「ボピくんは見た目は子供っぽいけど、
これで立派な大人なんだよ」
「えっ、そうなのね。ごめんなさい。
あっ、じゃあ海斗くんのお弁当もボピく
んが?」
「はい、そうなんでちゅ」とボピくんが
誇らしげに答えると、海斗くんが
「さあ、カレー食べようぜ」と言いまし
た。
割れせんべいの挿絵集
を見ると、ボピくんの姿が
見れます。




