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ソファー
なんと、入口に立っていたのは明美さん
ではなく、ボピくんでした。
「いやあ、ボピくん、久しぶり。よく来て
くれたね」
海斗くんは両手を広げてボピくんを中に
入れようとしました。すると、ボピくんが
小さな声で遠慮がちに言いました。
「あの~、海斗くん。オマタの方はどうな
りましたか?」
「ああ。心配して来てくれたんだね。大丈
夫。ちょうど今朝、元に戻ったところさ」
「わあ。よかったです。ホッとしました」
「うん。俺もさ。とにかく、玄関じゃあ寒
いから中に入ってくれよ」
そう言って海斗くんはボピくんを居間に
入れて、ソファーに座らせました。それか
ら、暖かいコーヒーを持ってきてテーブル
の上に置きました。
「海斗くん、ありがとう。いただきます」
ボピくんは大事そうにそのカップを両手
に取り、コーヒーを一口飲みました。その
とき海斗くんはボピくんの服も体もひどく
汚れているのに気づきました。
「おい、ボピくん。どうしたんだ。君、ひ
どく汚れてるじゃないか。料理係なんだか
らキレイにしてなきゃダメだろう」
ボピくんの汚れには気づいた海斗くんで
したが、もう一つ意外な変化が起きていた
ことには気づいていませんでした。読者の
皆さんは気づきましたね。
ーつづくー




