147/240
ドクターイエロー
「でも、これで海斗くんのオマタ、ちゃん
と元に戻るのかしら」と明美さんが不安げ
に言いました。
「大丈夫さ。ボピくんに教えてもらったと
おりにしたんだから」
「あっ、ボピくんと言えば、元気にしてる
かしら」
「うん、たぶん、大相撲妖精協会の料理係
としてがんばっていると思うよ」
実はこの時、ボピくんは大相撲妖精協会
を退職していたのですが、海斗くんは知ら
ずにいたのです。
「そうだ。このごろ、甘畑さん見かけない
んだけど、明美ちゃん、何か知ってる?」
「うん、このまえ青井君から聞いたんだけ
ど、彼女、和菓子の専門学校に通って勉強
してるんだって」
「そうか、あの人もがんばってるんだな」
二人があれこれ話しているうちに、窓に
富士山が見えてきました。
「わあ、海斗くん、見て!富士山よ!」
「うん。きれいだね」
その時です。窓の横を二人の進行方向と
は逆に黄色い物体が一瞬で走りすぎて行っ
たのです。
「海斗くん。今の見た?」」
「うん。見た人をしあわせにするというド
クターイエローだね。これなら、俺のオマ
タが治るのは間違いないね」
「そうね、きっとなおるわよ」
つづく




