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腕組み
「そうでちゅ。あの日、ボクと海斗くんは
ささいなことでケンカして、ボクは家出を
したんでちゅ」
「本当にあの時は君を傷つけるようなこと
を言ってしまい、すまなかったよ」
「実は、その時のケンカをウラヤマノオウ
ジさまに見られちゃったんでちゅ」
「何だい、それ?ナントカノ王子さま?」
「はい。この王子さまは霊的な存在で、お
釈迦様の弟子なんでちゅ。仏道を広めるた
め、毎日この世をパトロールしていまちゅ。
あの日、たまたま浜杉市をパトロールして
いた王子さまは海斗くんがボクに言ったこ
とを聞いて、すごく怒ったんでちゅ。
ボクは家出した日の夜、公園の近くの空
き家の庭で寝まちたが、その夢の中に王子
さまが出てきて、海斗くんにバツを与える
と言ったんでちゅ。ボクは、やめてくだ
ちゃいと言ったのでちゅが、わかってもら
えまちぇんでちた」
「うーん、あの時のケンカが原因だったん
だね。」
海斗くんはため息をつきながら腕組みを
しました。
ーつづくー




