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グスン
王子様はノートを見て思い出しました。
(そうか。ボピというのは海斗という人間
と暮らしていた妖精だな。ケンカをして別
れて、今は大相撲妖精協会にいるとノート
に書いてある)
王子様はラジオンに言いました。
「おまえの悔しい気持ちはわかるが、ボピ
にバツを与えることはできない。ボピは何
も悪いことをしてないからじゃ」
「えー、そんなあ~」ラジオンは悔しくて
涙をポロポロこぼしました。
「じゃがな、ボピの恋人の海斗という人間
にはバツを与えることはできる。以前、海
斗は仏教の話しをバカにしたことがあるか
らじゃ。海斗がバツを受けたことを知れば
ボピは自分がバツを受けたように悲しむだ
ろう。これでおまえの悔しさを晴らしては
くれぬか?」
「必ずそうすると約束してくれますか、グ
スン」
ラジオンは鼻をすすりながら言いました。
ーつづくー




