表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一夜で世界が終わるとしたら  作者: 烏猫秋
第3章〜緊急事態!!〜
66/95

第66話 覚醒Ⅳ


 オリジンを飲み込んだ彼の身体は、強い拒否反応を起こして全身に痛みが走る。


「アァァァァ!! マダダァァ!! マダダァァ!!」


 叫び声が大きくなるにつれて形質がだんだん変化していく。

 黒い目は反転して白に。背中の筋肉は不規則に大きくなり、背中が丸まる。


「こんなの、もうタイムイーターじゃない・・・・」


 完全に変貌(へんぼう)彼の姿を見て、俺は唖然とする。

 ここまでするか・・・。


「オァァァ!! ハァァァ・・・・・・・・」


 しばらく時間が経つと、拒否反応がなくなり彼の息も整ってきた。

 まだ拒否反応で筋肉がピクッと動いているが、もう痛みはないだろう。

 嫌な予感しかしないのは俺だけか?

 

「そろそろ先生たちが来――」

「コロス」

「っ!?」


 独り言を呟こうとした瞬間、彼の顔が目の前まで(せま)ってきていた。

 とにかく大きなダメージを受けないために、腕を交差して攻撃を受ける。

 ドゴォォォォォン!!

 高速道路で走っている車に、中型の動物がぶつかったときのように凄まじい衝撃音がグラウンドに響く。

 腕の骨が(きし)む音が生々しく耳に入る。

 

「どうなってんだ!?」


 飛ばされた身体を空中で立て直す。 

 また身体能力が上がってる!? 

 今のパンチ、受けてみた感じだとオリジンを飲み込む前の倍の威力はある。

 もう素手だけじゃ無理だぞこれ。

 諦めの念が少し頭に浮かんだその時、視界内に何かがこちらに飛んでくるのが見える。

 俺はケガをしないようにキャッチする。


「これって、鉄剣? 誰がこれを・・・・」


 キャッチしたものを見ると、あきらかにそれは鉄剣だった。

 てか危ないな! 刀身の部分がこっちに向いてたら死んでたぞ!

 ちょうど武器が欲しいなって思ってたところだ。誰か知らないけど、あとで「ありがとう」を言いに行かないとな。


「そのためにも勝つ!」


 気持ちが高まっていくにつれて、筋肉が熱くなってくる。

 一歩足を踏み出せば、一瞬で10メートルは進めそうだ。

 いつまでも受けに回ってばかりじゃいられない。死なない程度の攻撃なら今の彼なら大丈夫だろう。


「斬る!」


 刀身のリーチが届く範囲まで距離を詰めて、俺は剣を横に振った。

 剣が何か柔らかいものにぶつかる。

 手ごたえありだ。


「その程度か?」

「なっ!?」

 

 

 

 

 

 


 

 


 

 

面白いと思った方は、是非ブクマ登録と評価よろしくお願いします!

レビュー、感想もお待ちしてます。

今後ともよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ