表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一夜で世界が終わるとしたら  作者: 烏猫秋
第2章〜外の世界を知る〜
35/95

第35話 入学式Ⅲ


「新入生の入場です。拍手で迎えてください」


 楓と話していると、アリーナの中から入場の合図がかかった。

 俺たち新入生20人は、左胸のポケットに白いコサージュを()して、在校生、教職員、保護者、来賓の方々に拍手で迎えられて会場に入った。

 壇上では学園長、保護者代表、在校生代表の挨拶が行われている。

 率直に今の心情を伝えるとしたら、一言だけ言いたい。


「マジ眠い」


 俺は腕を(つね)って頑張って耐えているが、隣に座っている楓はうとうとしてほぼ寝ている状態だ。

 一人一人の挨拶が長すぎて、みんなそろそろ限界だ。

 俺の挨拶はちょっと短くしようか。

 そして・・・・・・時は来た。


「続きまして、新入生代表の挨拶です。今年度入学試験主席、坂口歩夢」

「はい!」

 

 返事をして壇上に上がり、顔を上げる。

 くっ・・・・! 視線が・・・・!

 ここに立って見ると分かるけど「あいつが今年の主席か」「何となく生意気だから、後で絞めるか」などと、自分が品定めされているかのような不快感を感じる。

 まだ人の眼に慣れていない俺の悪い所だ。これから慣れていかないとな。


「御紹介に(あずか)りました、新入生代表坂口歩夢です。(あたた)かな光とともに、春の花が爛漫(らんまん)と咲く今日この日に、保護者、来賓の方々に見守られ、教師、在校生の方々に迎えられ、このシンベル学園に入学できたことを大変嬉しく思います」


「私は物心がついた時から、稽古・勉学に励んで参りました。しかし、毎日同じことを繰り返していて私は思いました、新しいことを学びたいと。そこで私の姉、坂口由紀(ゆき)から紹介してもらったのが、このシンベル学園です」


「シンベルに来てから、私の(かたよ)った知識は総合的なものに広がりました。この学園では、私にとって新しい出会いがたくさんあると思います。そして、そこで出会った人々と修練(しゅうれん)を積めような関係を築きたらと思います」


「保護者、来賓の皆様、常に私たちの周りを気にしてくださり、ありがとうございます。是非、これからもよろしくお願いします。教師、在校生の皆様、竜頭蛇尾にならないように、三年間勢いを(おとろ)えさせずに励んで参りますので、ご指導よろしくお願いします。新入生代表、坂口歩夢」

  

 一礼すると、大きな拍手が起きる。

 

  

面白いと思った方は、是非ブクマ登録と評価よろしくお願いします!

モチベーションアップになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ