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一夜で世界が終わるとしたら  作者: 烏猫秋
第2章〜外の世界を知る〜
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第21話 入学試験Ⅱ


「すごいね」

「そうだな。何かの大会に使われてても違和感がない大きさだな」


 走って模擬戦闘の会場に来たのはいいものの、俺たちはその会場の大きさに圧倒されて、いつの間にか口をあんぐりと開けていた。

 会場はコロシアムの形をしており、天井は完全に吹き抜けになっている。また、太陽の光が会場に降り注いで地面の土を明るく見せている。

 ちなみに競争は俺が勝った。

 さすがに妹には負けられないよ。脚にはそれなりの自信もあるしな。


「先に受け付け終わらせよう」

「おう」


 後で受け付けに行って混むのが嫌なので、今のうちに受付を終わらせておく。

 少し歩いて受け付けの場所に行く。


「受験票のご提示をお願いします」


 受け付けは優しそうな顔をしたお姉さんだった。

 俺たちは事前にもらっていた受験票を出して、お姉さんに確認してもらう。


「坂口琉衣さんと坂口歩夢さんですね。試験開始の際に、担当の教員より試験の説明がありますが、あちらに模擬戦闘の大まかな説明が書いた看板があるので、よかったら読んでおいてください。試験、頑張ってくださいね」

「ありがとうございます。兄さん、あれ見に行こう」


 さっきお姉さんが言っていた看板を指さす。

 

「おう」


 看板の方に足を運んで、看板の文字をしっかりと読んでいく。

 戦闘時間は5分。武器などの使用禁止。1対1の戦闘。

 まあ、基本のことしか書いてないな。


「兄さんは1対1得意?」

「それは難しい質問だな。どっちかと言うと、苦手かな。稽古の戦いで勝ったことないし」

「ルイと同じだ。先輩たち強すぎるんだよね」

「まったく同意見だ」


 俺たちが裏の手を打っても、その裏を打ってくるのが先輩だからな。勝ったことがない。

 看板を読み終わって、近くにあったベンチで休んでいると同年代と見られる人たちが次々と集まってきた。


「そろそろ始まるね」

「緊張するか?」

「全然。姉さんに、ルイは強いって言ってもらったから」

「それ俺も言われたぞ」

「姉さんの言葉に信憑性(しんぴょうせい)ない」

「いや、それは違うぞ。ルイはその言葉を聞いてどう感じた?」

「・・・・・・安心した」

「だろ? だったら姉さんには感謝すべきだぞ」

「分かった」


 お利口さんだ。

 確かに姉さんの言葉に信憑性はないが、本当に感謝している。

 こうやって、外の世界で過ごせているのも姉さんのおかげだもんな。となると、不合格は許されなさそうだ。

 


 

 

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