第5話
あれから約一週間が過ぎ、先輩の事で色々な事がわかった。
先輩は意外にさみしがり屋でそのくせ意地っ張りだから、冗談の時にしか寂しいと言わなかった。
だからこそ私は気になったことを聞いてみた。
「先輩、去年の文芸部ってどんな感じだったんですか?」
「ん?どうしたんだい、急に」
「ちょっと気になって…」
先輩の表情がちょっと暗くなった。
「そっか…えっとね、部員は一年生の私と三年生の先輩の二人だけだったよ」
「去年も二人だけだったんですか…」
「うん、まぁでも先輩は受験勉強とかが忙しくてたまにしか来なかったよ…だから実質は一人みたいなもんだね」
「一人…」
「流石にね…寂しかったなぁ僕一人じゃ…本の話も書いた作品も誰にも見せれなかったしね…」
冗談っぽい含みはなく、本当に先輩は寂しかったのだろう。
普段からそういう事は隠したがる人だったのがこんなふうに打ち明けくれた。それが本当に嬉しかった。
「私が入って…良かったですか?」
「あぁもちろんさ、君のおかげで僕は毎日が楽しいんだ、好きな人がいるってだけでこうも違うんだ」
「そうですね、私も毎日先輩にあえて嬉しいです。」
先輩の寂しそうな笑顔は消え、代わりに笑顔が出てきた。
これだ、この先輩の楽しそうな、幸せそうな笑顔が大好きなんだ。
「左枝、なにか嬉しそうだね…何かいいことでもあったのかい?」
「はい、先輩の心からの本音が聞けました。弱音が聞けました。心開いてくれてるんだなぁって思って嬉しかったんです。」
「…変なの」///
「変で結構です」
「フフフ」
「ハハハ」
「やっぱり左枝は笑っているのが一番可愛い、その顔が私は大好きだよ」
ニコッと笑い私の目を見る先輩にやはり見とれる。
「左枝、目瞑って」
「はい…」
私が目を瞑ると先輩は耳へを優しく噛んだ。
「ひゃぁっ!!」
「耳、弱いのかい?」
「だ、ダメです…耳はダメです…」///
感じすぎてしまうから…///
「じゃーこっちにキスだ」
「んっ…」
先輩が口を犯し、私も先輩の口を犯す。
部室に響く二人の小さく漏れる声と水音と衣すれと、そんな音が響いてこの空間が学校とか教室とかではなくもっと大人な空間に思える。
「んっ・・・」
「んぁっ・・・」
「んむ・・・」
キスし始めてから何分たったのだろうか、先輩は私の太ももに座った。
これも新しく気づいた事なんだが先輩はキスをしていて興奮してくると私の上に座る。
大抵は椅子に座ってる状態で私の太ももの上に座ってくるのが多い。
軽い先輩の体重を感じ、先輩を抱きしめる。
「はぁはぁはぁはぁ…」
「先輩…激し…すぎますよ…はぁはぁはぁはぁ…」
あと、先輩とのキスはいつも激しい。トイレでも部室でも廊下でもどこでもいつもとても激しいから大変なのだ。それこそ息が切れるレベルだし毎回口の周りは二人の唾液でベタベタだ。
そして先輩が一番可愛いのが私の太ももの上でキスをしている時、必ず太ももに濡れた感触を感じる。
「先輩、何か私の太もも濡れてますよ」
「わかってるくせに…ばか」///
「んっ・・・」
こうやって指摘をすると必ず先輩は私の太ももにまたがった部分を擦るように動く。
腰が動いて私の太ももで…。
正直エロい、とてもエロい。私が抑えるのが大変なくらいエロい…。
「先輩のえっち」
「ばっ、ちょっ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
という感じでいつも私の髪をぐしゃぐしゃとかき回す。
「もう、この髪型にするの大変なんですよ…?」
「あっ、ごめん…」
私の足から降りて私の髪を結なおす。
ふとさっきまで先輩が座ってたところを見ると濡れて光っている。
指で水分を拭って舐めてみる。
「ちょっ、左枝何してるの!?」///
「え?濡れてたから舐めただけですけど?」ニヤニヤ
ニヤニヤと意地の悪い笑顔を浮かべている私をみて先輩は顔を真っ赤にして怒る
「だっ、だってそれ…」///
「ん?なんですか?」ニヤニヤ
「な、何でもない!!バカ!」///
「うん…ちょっとだけしょっぱい…?」
先輩が私の頭を叩いてグシャグシャにしている。
「うわぁぁぁやめてくださいー!」
「やめない!バカ!」
真っ赤になっている先輩も最高に可愛い
改めてそう思う私であった。
読んでくださりありがとうございました。
次話もどうぞ、よろしくお願い致します。