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第二王女と結婚するために英雄になります。  作者: 朱紅猫@ヒール
剣王戦編
9/27

残念ながら第二王女

春休みの宿題が終わってない…

単位が…


5/30 加筆修正


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1/19 加筆修正

9話 残念ながら第二王女


五年前


剣帝戦、それはイロアス王国最強の近接戦闘者を決める栄えある大会

今年は歓声よりもどよめきに包まれていた

それもそのはず

全身を黒のローブで包んだ正体不明の少年が優勝候補とまで言われた2mほどの大男を一瞬で下したのだ

恐らくその黒ローブの身長は140cm程だと思われるがそのハンデを物ともせず鋭い剣技で決勝まで進んだのであった


同時刻

王家用にあてがわれた一室でも感嘆の声が上がっていた


「ほぉ、さすがはあの者らの息子といったところか」


「えぇ、11歳とは思えないほど洗練された剣技です」


「ふむ、システィコよ。お主あの者に勝てるか」


「恐れながら陛下、今であれば体格差もあるので相打ちには持ち込めるでしょうが一年も経てば私などでは一太刀入れることも敵わないでしょう」


その言葉にどよめきが上がる

このシスティコ・タクトメーノは剣帝戦において前人未到の三連覇を成し遂げ、その功績が認められ王国騎士団の団長まで勤めている。

言ってみれば「王国の剣」なのだ

そのシスティコにさえいずれは、しかもあと一年で勝てなくなると言わしめさせたあの少年がどれだけの強さを持つのかが自然とわかってくるものだった


「彼は是非欲しいな」


「はい、王国の未来を背負う人材でしょう」


大人たちが黒ローブの少年をどう引き抜くかを考えている時ドレスを着た二人の少女も同じ部屋の片隅でその少年のことについて話し合っていた


「あの子すごいね」


「うん」


「ノエルと同い年なんだって」


「うん」


「騎士団長さんより強いみたいだよ」


「うん」


背の高い方の少女の言葉に対し心ここに在らずといった様子で返事を返す幼い少女


「……私、彼と結婚しようかな」


「うん……え?ダメっ!!」


その少女が姉に目を向けると優しい笑顔で微笑んでいた


「やっぱりノエルはあの子が好きになっちゃったの?」


「…うん…」


ノエルと呼ばれた少女は俯き顔を赤らめながらも力強い返事をする


「そう。ならあの子の隣に立てるくらい強くならなきゃね」


「うん」


姉からの励ましにノエルははにかみながら頷く


「じゃあ、お父様に相談しなきゃね」


ノエルは姉を追って父親の元へと向かった


ネオス暦629年。イロアス王国最強の近接戦闘者を決めるこの大会。優勝したのは黒ローブの人物。この人物ついてわかっているのは名前だけ。この人物については様々な憶測が交わされたがその人物はいまだあきらかになっていない。「彩魔女王」の弟子との噂もあったが定かではない。


「ユネル様に似合う強さを手に入れて必ず添い遂げてみせますわ!早速お父様にご指導をいただきに行きますわ!」


このような決意をした少女もいたそうだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ーー栄誉を称え「剣帝」の称号を授ける」


「…ありがたき幸せ」


長い口上の後国王からおれに剣帝の称号が与えられる

その道を志す者なら誰もが一度は夢見る最高の栄誉

しかしおれはなんの感慨も抱かなかった


5年前に迷宮(ダンジョン)で両親が死に運良く生還した両親の仲間だったフロジュ・シーアに貰われ育てられた。

両親が死んだ後、何かわからない強い力がおれ自身を強くしようとしてるのを感じた。おれも両親のように死ぬのは嫌だったからフロジュ・シーアを師匠として必死に鍛錬に励んだ。師匠の元には幼馴染だったシフェニもいたが5年間で喋ったのは数えるほどしかない。最初の方はシフェニから話しかけてくれたのだが最近はおれを避けるようになっていった。何故だか知らないがおれを見るたびに反対方向に走っていくのだ。まぁ、あいつも遂におれに愛想をつかせたのだろう。


称号の授与などが諸々終わった後おれと師匠はそれぞれ別室に通された


国王と師匠で何か話し合いがあるらしい

おれは案内されたへやに向かい扉を開けた


そこには天使がいた


そう見間違えるほど端正な顔付き、波打つ金髪、澄んだ空のような瞳。

彼女を見た瞬間、おれの心が晴れていった。両親が死んだ後から心にある何かが綺麗に消えたような気がした。

その後、おれはその少女、ノエルとノエルの姉のアイディと小一時間話しをした。久し振りに人と話すのは戸惑ったが話せば話すほどノエルのことが好きになっていった。離れたくないと思った。


「好きです。結婚してください」


気づけばノエルに告白していた

ノエルは突然の告白に少し驚いた顔をしたが満開の笑顔で答えてくれた。


「はい。末長くよろしくお願いします」


その後アイディにニヤニヤしながら弄られたがおれはかつてない幸せに包まれていた。

しばらくしてここまで案内してくれたメイドさんがやってきて師匠と王様のところまで連れていってくれた。


師匠と王様は手を繋いで来たおれとノエルに驚いていた


「師匠、おれこの子と結婚します」


「っぷ、あはははははは」


師匠はひとしきり笑った後急に真面目な顔になっておれに問いかけてきた


「ユネルはその子のことを幸せにする自信がある?」


「はい、命に代えても」


おれは迷いなく言い切った


師匠はおれの言葉に満足したように頷き王様の方に向いた


「らしいわよ、オブシアス。どうする?」


「まさかお主とアイディのいうとおりになるとはな」


王様はにこやかに笑いながらおれの方を見てきた


「ユネル君はノエルが何者かを知っているかい?」


「いえ、知りません」


「そうか…。ノエルはなこの国の第二王女なのだよ」


「そうですか」


「ん?驚かないのかい?」


「ノエルが誰であろうとおれの気持ちは変わりません」


だって当たり前だろう?好きな人を嫌いになるはずがない。問題があるとすればおれの方だ


「そうか…。君がノエルを好きになってくれて本当に嬉しいよ。でもね、今のままだと君とノエルは結婚できない。」


ノエルの正体を知ってから半ば予期していた言葉。平民のおれと王族のしかも直系のノエルとではとても釣り合わない


でもあきらめない

あきらめたくない


「何をすればおれはノエルと結婚できますか?」


おれの言葉に驚いた顔をする王様。


「まさかそこまで迷いがないとはな。

そうだな。一度だけ前例があるんだよ。

そのものは英雄となりこの王家を起こした。」


「そんなんでいいならなります、英雄」


「その道は厳しいぞ?」


「さっき言ったはずです。命に代えてもノエルを幸せにすると」


おれはノエルの方を向き告げる


「必ず英雄になるから。それまで待っててくれる?」


おれの言葉に泣きながら頷いてくれた

おれはノエルの涙を拭い師匠の方へ向かう


「もう行くの?」


「はい、英雄になると誓ったので」


師匠はおれの言葉に微笑んだ


「オブシアス。ユネルの決意は固いみたいだからね。もう行くよ。」


「うむ。俺も楽しみにしている」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


シーアさんとユネルくんが行った後、私はお父様の元へ相談に向かった


「お父様、私ーーーー」


少しでもユネルくんの役に立てるように

少しでもユネルくんのそばに居れるように


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あれからもう五年になるんですね」


「あぁ、君も強くなった」


「いえ、英雄になるにはまだまだですよ」


実際、昔の英雄は素手で一国を滅ぼしたらしい。

おれにはまだ無理だ。せめて刀の一振りはないと…


「そうか…。頑張りなよ」


「はい、ありがとうございます。ではおれはこれで失礼します」


「あぁ。ビブレーのこと、頼んだよ」


「はい」


おれは団長に別れを告げ学院の寮へ帰った

ようやくあらすじに書いてあることをできました

途中にいた少女、わかった方もいると思いますがあれはビブレーです。

たぶん次か次の次くらいにビブレー視点になると思います


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