残念ながら魔法騎士
褒められると嬉しいですね
友達に面白かったよと言われて調子に乗ってしまう朱紅猫です
今回はノア視点ですっ!
4/10 色々ネタバレてしまっていたのを修正
5/30 加筆修正
1/17 加筆修正
1/19 加筆修正
4話 残念ながら魔法騎士
わ...ぼくの名前はノア
ユネルくんのルームメイトだ
そう、ルームメイトのユネルくんはすごいんだ!
まず武器はなんでも使える!ぼくなんかはレイピアぐらいしか使えないのにユネルくんは……
え?ユネルくんよりぼくの話?ぼくの話なんかよりユネルくんの話の方が面白いと思うんだけどな
まぁ、ぼくの家は4人兄妹なんだ。上の2人のお兄さんはもう成人して家の仕事を手伝ってるんだ。2つ上のお姉さんは回復魔法が得意だから教会で働いてるんだよ。ぼくは回復魔法が使えないからお姉さんのことをとても尊敬しているんだ!
でもね、もっと尊敬しているのはユネルくん!
圧倒的な魔力量に王国騎士団長以上の近接戦闘、そして……
あ?ぼくの話?
ごめんごめん、ついユネルくんの話をしたくなっちゃって…
えっとね、ぼくは基本4属性と呼ばれる
火、水、風、土
は使えるよ
4属性全部使える人はなかなかいないね
ぼくの知ってる人だと王国の魔法師団の団長とシーア師匠だけだよ
属性には適性があって覚えられない人もいれば覚えられる人もいる、結構不平等なんだよね
え?今何をしてるかって?
さっき教室から出て行ったユネルくんを探しに来てるんだよ
ユネルくんは方向音痴なのにすぐどっか行こうとするから探すのが大変なんだよね…たぶん間違えて違う階とかにも行ってると思うんだけど
ん?人がいる。でも足音がユネルくんじゃない。一年生?かな?
「あの、聞きたいことがあるんですけど…」
「なんでしょう、先代剣王「魔法騎士」ノア先輩。貴方まで学園長室の場所への行き方がわからないとは言いませんよね」
え?ぼくのこと知ってるんだ…
ちょっと嬉しいな…
でも胸が大きい…ぼくの敵だ
ん?貴方まで?
「君に学園長室への行き方聞いたのって黒髪の二年生?」
「えぇ、そうですけどお知り合いですか?」
ユネルくん無事学園長室までいけたんだ…
よかった!
「ぼくその子のこと探してたんだよ!ありがとうね、えーと…」
「ビブレー・タクトメーノです。」
貴族の子だっのかぁ......タクトメーノ?
「タクトメーノってタクトメーノ王国騎士団長の娘さんですか?」
「えぇ、そうです。」
少し誇らしげにその憎らしい大きな胸を張るタクトメーノさん。
「そうなんですか。タクトメーノ騎士団長には何度か稽古をつけてもらったことがあったんです」
「なるほど、やはり貴方の剣術のルーツは王宮剣術でしたか」
そこまでバレてるの!?
それはマズイかも…
「そ、それじゃ失礼するよ、タクトメーノさん」
「はい、失礼します。次は剣王大会で会えたらいいですね」
タクトメーノさんは少し獰猛な笑みを浮かべながら去って行った
「ふぅ、危なかった。でもあの子強そうだったな」
ぼくはそう独り言ちると学園長室へ向けて歩みを進めた
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「ゴブリンと娼婦」
うぃーん
この合言葉なんとかなんないかな?
いつもすごい変な言葉なんだけど
そんなことを考えながら内扉をノックした
「失礼します」
「どうぞー」
シーア師匠の返事を待ち扉を開けて入る
「お邪魔します。あのユネルくんいますか?」
「あらあらノアじゃない。ユネルならあなたの足元にいますよ」
紫の髪に紫紺の眼、世界最強と謳われる魔道士「彩魔女王」フロジュ・シーア
その鮮やかに彼女を彩る魔法からつけられた二つ名「彩魔女王」。
ぼくもあんな魔法が使えたらな…
ユネルくんの役に立てるのに。
ん?足元?
ぼくはシーア師匠の言葉に疑問を持ち足元へ視線を向けた
見えたのは真っ黒に焦げたユネルくんだった
「ユネルくん!?」
色々伏線を張っておきました
全部回収できるように頑張ります