残念ながら美少女
もうブックマーク登録してくださってる人がいて感激しました!
これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします!
今回は少し短めです。
4/6 美少女一年の髪の色を修正
5/30 加筆修正
1/17加筆修正
1/19加筆修正
2話 残念ながら美少女
「んー、迷った。」
どーもイケメン(自称)で成績優秀(自称)なユネルです。
今何してるかって?
ふふふ、聞いて驚け、絶賛迷子中だ。いくら歩いても全く景色が変わりません
1年間通って見慣れたはずの校舎
学園長室に行くために真っ直ぐな道を歩いていたはず、はずなのに
一年近く通ってる学校で迷うなんて……
なかなか精神にくるものがある
方向音痴は自覚していたがまさか同じ階にある部屋にまでいけないとはな
「こんなことになるならノアを連れてくればよかったな…」
そう言えば何か大事なことを忘れてる気がするんだけど…気のせいか
「このクラスは…一年生か」
近くのクラスを覗き現在地の確認をする。
おい、今方向音痴だから意味ないって言ったの誰だっ!
本当のことだから心に刺さるんだよ…
というよりなんで階段を降りた覚えがないのに1階下に下がってるんだよ...
気を取り直し学園長室探しを始める
誰かに道を聞きたいけど授業中だからな…人がいないな…ん?
ちょうど少し先の廊下を曲がる人影が見えた。ユネルは藁にもすがる思いでその人影の元まで駆け寄り声をかけた
「あのー!すいませーん
道をお聞きしたいんですけどーぉぉお?」
「はい。何でしょうか?...先輩...になりますよね」
まさかの一年生だった
「あれ?一年生?授業はいいの?」
「あの程度の授業は受けても受けなくても変わりません。そういう貴方は二年生のようですが」
おれの疑問に傲岸不遜に答える紺髪美少女一年。可愛いから許す!
まぁアノイだったら確実に殴ってるけど。あいつは女であって女じゃないから
「うん、そうなんだけど…学園長室に行きたいんだ…...でも行き方がわかんなくてさ。知ってる?」
ユネルの言葉にしばしあっけにとられていたようだがため息をはき口を開く
「こんなのが上級生とはこの学校も先が思いやられますね…」
対するユネルはこめかみをひくつかせる
おい、こんなのって何だ、こんなのって。
「方向音痴なだけだ」
「そうですか」
おい、少しぐらい興味持てよ
「まぁ、自覚してるだけましなのでしょうね。学園長室はこの通路を真っ直ぐ行って階段を上った右側にありますよ。」
「おう、ありがとな」
どこまでも上から目線の下級生に礼を言う。
「いいえ、礼には及びません。それでは失礼します」
紺髪美少女一年は一礼するとさっさと立ち去ってしまった
あ、名前聞き忘れた…
つーか、あの髪の色どっかで見たことある気がするんだよな…
でもなかなか可愛かったな
まぁ、ノエルには敵わないけどな
...あれ、どっちに進めばいいんだっけ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
紺髪美少女一年のおかげで無事学園長室の前についた
しかしさらなる試練を前におれは焦っていた。
「詠唱鍵、何だっけな…」
師匠は変わったものが好きで先史文明遺産を学園長室の鍵に組み込んでいる。
この扉の開け方としては一定の量の魔力を扉についてる玉に流しながら音声認識を行わなければならない。
さらに少しでも流す魔力量を間違えたらアウトだしパスコードは1ヶ月ごとに変わる。
魔力操作は散々練習しているので問題ないからパスコードとなる言葉を話せばいいだけなのだが…
「忘れた…」
取り敢えず覚えてる言葉から入っていくか…
おれは周りに人が誰もいないことを確認してから玉に手を置き小声でパスコードを言っていく
「えーと、オークと姫騎士」
ブー
「リッチと聖職者」
ブー
「んーと、コボルトと雌犬」
ブー
「あぁー、ゴブリンと娼婦」
うぃーん
おっ、当たった…
当たったのは素直に嬉しい
ただ一つだけ言わせてくれ…
「なんちゅー言葉にしてんねん!」
心の底からつっこんだおれは少し爽快な気持ちで学園長室の内扉をノックした。
今日から学校が始まってしまったので更新ペースが遅くなるかもしれませんが頑張ります。