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詩*日常から*

傍らの季節/ありふれた朝

作者: a i o

朝陽が反射する

水溜まりの静けさ


まだ間もない

一日の始まりに

隙だらけの空は薄く青く


お弁当箱の入った手提げ袋

魔法瓶の中の

あたたかなお茶

きっとコンビニで寄り道をして

買い足すんだろう

あつい缶のコーヒー


カバンのポケットに仕舞う

家のカギのしっとりとした冷たさ

切り開いていく

このドアを後にしたのなら

見慣れた道を歩いて

気付いた季節を傍らに


施した化粧の

薄膜を張る感触

かさついた唇にのせた紅

水溜まりを跨ぐ踵の低い靴

きっと

冷えた空を映しているんだろう

生垣の濡れた葉は

音もなく潤って


喉の奥で私だって

濡らしているおはよう

昨日とは違う温度で

昨日とは違う高さで

それなのにどうして

呟けば儚く

いつの間にか

吸い込まれていく

馴染んでいく

ただひとつの季節の

ありふれた朝として










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