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職業は探偵です!  作者: 夜行 せい
2/18

面接!

「もしもし、お電話代わりました、担当のカッパです」

 大体50歳くらいだろうか、中年の男性が電話に代わった


 確かにカッパって言ったな、マジかよ


「あのー聞こえてますか?」


「あ、はい、申し訳ございません。私、火野涼介と申します。電話で面接をするんですか?」


「はい、わざわざ当社まで足を運んで貰うのは忍びないので」


 ち、そうか

 そういうことか


「面接の合否はどの様に? いますぐこの電話で決めるんですか?」

 オレは採用する気のない面接という意図に気付き、少し苛立ちが混じり声が大きくなってしまい質問する。


「はい、今この場で決定して伝えることになりますねー」

「採用する気ないんですよね? 現在は調査員を募集していないけど、広告に記載されているから名目上で面接をするということですよね?」


 実際にそういう会社は数多くある


「いえ、弊社は現在も調査員募集中です。募集の件で電話が掛かって来たのは火野さんが初めてですよ」

「では、履歴書も見ずになぜ電話で面接するのですか?」

「参りましたねー、先程説明した通りなんですが。履歴書の件は見なくても問題ありません。なぜかわかります?」


 な、何を言ってるんだ?

 全然意味わからん


オレは質問の意図を数秒考えてから答える。


「学歴や職歴は問わないという意味ですか?」


「75点です。火野さんは賢くて面白い方ですね。調査員の仕事に学歴、職歴は問わないのは正解ですけど、さすがに未経験者が即戦力になるほど甘くはないですよ? 私共は探偵社ですよ? 履歴書の情報なんてすぐに集めれるので必要ないということです」


「履歴書のことはわかりました。お答え頂きましてありがとうございます。面接をお願い致します」


「火野涼介さんに1つだけ聞きたいことがあります。これに答えることが出来たら即採用します。いいですか?」


「そんな簡単に採用を決定してもよろしいのでしょうか? 見知らない私のことなのに」

「確かに火野さんのことは電話越しでしか知りませんが大体わかりましたよ。当ててみますか?」


「お、お願いいたします」


「これでは私が面接を受けている感じで緊張しますね。ふふふ。まず年齢は25歳くらいですかね? 一応大学は出ているもののフラフラと転職を繰り返し、最近は面接も受からなくなってしまって今朝の広告を見てお電話した。あってます?」


 気持ち悪いくらい当たっている

 既に調査されているのか?


「な、なぜわかるんですか?(こえーよ)」


「ふふ、私こういうの得意なんです。これは電話での会話で得た情報なので怖がらなくていいですよ。そろそろ最後の質問いいですか?」


 オレは今も外から見られていたら気持ち悪いと思い、カーテンを閉める。


「はい、よろしくお願いいたします」

「では、あなたはこの仕事を長く続けることが出来ますか?」


「は?」

 やばっ、声に出しちまった

 適当に「はい」と答えたら合格で、就活も終了だ。

 しかし、このカッパは何でも見透かす能力を持った妖怪だ、バレてしまうか?


「どうでしょうか? やる気ありますか?」


「やる気はあります! でも仕事内容とか待遇とかもまだ分かりませんので」


「一回やろうと思ったら、辛くても最後までやってみませんか?私もフォローしますので。その先に何か見つけたら皆で喜びましょう!」


 何なんだよ、この電話での面接は…

 ふざけてる、この会社は絶対に怪しい

 ブラック確定だ!

 でも、カッパはオレが一番欲しかった言葉を言ってくれた。

 適当に答えてもカッパが見抜いてくれる。


「はいっ!! 頑張りまずっ!!! よろしくお願いいたしまふ!!!」

 オレはなぜか半べそになりながら、叫んでいた。

 おそらくここまで自分を理解してくれて、背中を押してくれる人は今までいなかっただろう。それも顔も知らない同士の電話での会話という曖昧なやり取りだけど、肌で感じた。カッパはいい上司だと!


「採用です! ふふふ」



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