第二話 スライム強襲
「急げユウコ! あのサイズはやばいぞ!」タタタ
「ちょっ! 早い!ギル早過ぎ!」
自分で言うのも何だけど足の速さにはそこそこの自信があった、クラスではずっと一番速かったし リレーではいつも選手に選ばれていたんだけど、ギルは速すぎる てか全力疾走してるのに一向に距離が縮まらない、魔法の靴でも履いてるんじゃないの? だれか俊足please
「てかどうやってあんなでかいの倒すのよ! 電磁投射砲でも有るの?!」
「そのレールガンとやらが解らないんだが・・・あのサイズを蒸発させきれる火炎系魔法か凍らせきれる凍結魔法だな まあそんな魔法使える奴がいるかどうか・・・」
「ギルはどうなの?」
「初級なら完璧にマスターしてるが中級以上は魔法使い以上じゃなきゃまず無理だな・・・それにあのサイズじゃ特級以上じゃなきゃ難しいだろう」
「初級や特級って?」
「魔法の簡単なランク付けだな 初級・中級・上級・特級・特上級・超特級の六つだ、初級は一般人位でも使える 中・上級は魔法使い系の職業じゃないとまず使えないだろうな 特級は上級職の魔導士位にしか 特上級は更に上の賢者 超特級は幻と言われた大賢者だけだろうな」
「職業って?」
「その人間の生きる道を表す物だ、魔法を使う事を選んだ者は魔法使いに 剣や槍と言った武器や鎧を使う者は戦士に と言った感じだな。」
「何か違いが出るの?」
「ああ まず職業を得るには認められた神殿で祝福を受ける必要がある そして祝福を受けたらその職業ごとに成長が変わる。戦士だと力が強くなって 魔法使いは魔力や知力が発達しやすい」
ホントにゲームの職業みたいなのね
「ギルは何のクラスなの?」
「盗賊 素早さや器用さが強くなりやすい、あと盗賊と言っても窃盗とかはしないぞ」
「だからそんな速いのね あと」
「どうした?」ドンッ!
「目の前にスライムが・・・」
さっきのドンッ!はギルがスライムが当たった音で つまりスライムに見下ろされている・・・ やばいヤバイヤバいやっばい!
「ッ! 離れろ!」タタタ!
「ヌゥオオオー!」
スライムが口?らしき物を開いて叫ぶ 本能的に離れて距離を取る
「あっぶねぇ! てか改めてとんでもない大きさだなオイ・・・」
確かにすごい 威圧感がある
「ねえ スライムってみんなこうなの?」
「こんなでかいのが最弱クラスのモンスターな訳あるか!」
あ スライムはこの世界でも最弱なのね
「スライムはスライムどうしで融合して大きい一匹のスライムになったりするんだ あと普通のサイズは1m位だ」
「じゃあ何匹もくっついてこんなのに!?」
「いやそれは無い 2、3回融合したらまず融合の限界だ」
「じゃああれは何?! まさか突然変異とかでも言うの!」
因みに今普通に話てる用に見えるけど 今絶賛スライムから逃げている 足は遅いけど大きすぎるため、全力疾走しても追い付かれそうだ
「あとスライムは他の生物を吸収する事が出来る たぶん病気で死んだ狼とかの群れを見つけて それを吸収して巨大化 さらに星追人の一行を襲ってさらにでかくなったんだろうな」
「成るほど で?星追人って?」
「簡単に言うとある宝を追う奴らの事だ また詳しく説明するが 今はアレを何とかするぞ!」
「どうすって 強力な魔法使いが必要なんでしょ!」
「オイオイ あんまなめんなよ? あんなただデカいだけの奴 俺の素早さとナイフがあれば」スッ
「・・・何腰のベルトの何もない所を触ってんの?」
「・・・ナイフ取られてたぁぁぁ!」
「えええ!」
うわ!さっきまでの頼りがいのある姿はどこへやら 超パニックになってるよ!
「クッソ!武器ない無手での戦いに自信は無い上にスライムに打撃は効果が薄い・・・やばいな・・・」
「ええ!何か無いの!?ほらドラゴンに成ったりさ!」
「ドラゴンに成る魔法ならあるが使えるのは賢者の中でも特異な才能を持った奴だけだぞ!」
「大丈夫!何かいける気がする!」
何故かわからないけど 今私の中に、出来る!って気持ちがあふれている
「・・・ったく何で妙に納得がいくんだよ・・・いいか!心の中に強く強くドラゴンをイメージしろ!そしたらそのドラゴンを自分にあてはめろ! そしたら魔法名を叫べ! 魔法名は『ドラゴソウル』だ!」
「ムムム・・・」
「出来なかったらさすがに殴るぞ!」
『ドラゴソウル!』カッ!
唱え終わったその時 視界が光に包まれる
その次に視界が開けると そこにあったのは
同じ目線のスライムだった
『え なにこれ?! てか声がひっく!』
「・・・成功させやがった・・・ユウコお前何者だよ?」
『ねえどうすんの?!』
「とりあえずそのスライムを倒せ! その姿なら十分戦えるだろ」
『やってみるけど・・・期待はしないでよ?』
「お前に期待しなくて何に期待するんだよ」
こうしてドラゴンに成った私対スライムと言う、異世界ライフ初の大バトルが始まった
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