期待
当てにならない占いを少しだけ信じ家を後にしたミチオは、煙草を片手に学校へと向かう。
イヤホンを耳にかけようとしたのだが、後ろからミチオを呼ぶ声がした。
「よぉ、ミチオ。まだhi-lite吸ってんの?」
「おぉ、ケイジじゃねーか。お前こそSeven Stars吸ってんのかよ。」
「放っとけよ。そんなことより今からガッコだろ?早く行かねーと欠席にされちまうぞ?」
「え?ケイジは行かねーの?」
「俺はあれだ、今からデートだよ。」
「へぇ、モテる男はつらいねぇ。」
「まぁな。んじゃ、お互い頑張ろうや。」
「おうよ。ところでケイジって、天秤座だろ?今日は占いで11位だったぜ。」
「お前占い信じてんのかよ?幸せなヤツだな。」
「人の不幸なヤツだけな、まぁ頑張れや。」
「うい~」
ケイジが駅に向かい、ミチオは学校へと向かっていった。
イヤホンを耳にかけると、イヤホンからはDrum 'n Bassが流れている。
「?、ケツに違和感があるな。」
そう思ったミチオは、ケツに手を当ててみた。すると何かが震えている。
「何だ、携帯のバイブじゃんよ。」
どうせまたメマガだろうと渋々メールを確認してみた。
「久しぶり、元気してる?」