一途な狼
「今日は少し、肌寒いな。」
そう言って、目が覚めた。
11月4日 午前7時
いつものように出たくない布団から身を出して、とりあえず一服。と同時にメールを確認
「新着メールなし」
新着メールはなく、夜に受信したメールもない。
メールが来るとしても、ファミレスやファストフードのクーポンメールや、業務メールなど、大した事のないメールくらいなものだ。
そんなことが当たり前だったが、今日は少し違っていた。
「新着メール受信しました」
?
どうせこのメールも、どこかのメールマガジンだと思っていた。
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* 件名:バイトのシフト
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* 本文:
* 11/5(土) 10~18
* 11/6(日) 10~18
* 11/7(月) 18~22
* 11/10(木) 18~22
* 11/11(金) 10~14
*
* 今週もよろしく。
* ※当日休む時は、メール入れてね~♪
*
* ユキ
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「何だよ、バイトのシフトかよ。朝からテンション下がるメールだな。」
案の定、マネージャーのユキさんからの業務メールだった。
一服とシフトの確認が終わったところで、テレビの占いを一応確認。
「今日の運勢、第1位は山羊座のアナタ。今日は1日異性からの連絡が絶えない日になります。
ラッキーアイテムは、ジップなしパーカー。ラッキーパーソンは、隣の席の異性。
金運:★★★★☆
恋愛:★★★★★
健康:★★★☆☆
今日も1日頑張りましょう!!」
あてにならない占いを、心のどこかで信じながら家を出る。