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第六報 孔宇宙論 ―孔とは宇宙そのものである(かもしれない)―

本研究について


本研究は、竹輪を起点として「孔」という概念を構造的・文化的・宗教的・宇宙論的観点から検討したものである。

本研究はフィクションであり、実在する研究機関・学術団体・研究者・査読制度等とは一切関係ありません。

なお、本研究を読了したことにより、竹輪を見るたびに孔を意識してしまう等の認知的影響が生じる可能性がありますが、著者は責任を負いかねます。

孔原 透¹


¹日本孔構造研究センター 家庭内孔循環研究部







要旨


第一報から第五報にかけて、竹輪を起点として、人体・家庭・社会における孔の機能を検討してきた。


本報では視座を大きく転換し、孔という構造を宇宙論的スケールへ拡張する。


天体物理学におけるブラックホール、ワームホール、ならびに宇宙誕生の特異点を「孔」として再解釈し、竹輪の孔との構造的類似性について予備的に検討した。


その結果、竹輪の孔は宇宙誕生時に生じた根源的な孔の縮小版、あるいは相似形として理解しうる可能性が示唆された。




1. はじめに


第二報において、孔は「内と外を接続する構造」として定義された。


この定義には、対象の大きさに関する制約が含まれていない。


すなわち、この定義に従う限り、孔という概念は人体や食品といった身近なスケールに限定される理由がない。


本報では、この定義を文字通りに適用し、宇宙という最大のスケールにまで孔概念を拡張することを試みる。




2. 天体物理学における孔


現代の天体物理学では、極めて強い重力によって光さえも脱出できない天体、いわゆるブラックホールの存在が知られている。


ブラックホールは、内部と外部を「事象の地平面」と呼ばれる境界によって区分する構造を持つ。


この境界は、物質やエネルギーの通過を一方向的に許可する、あるいは制限する構造であり、本研究における孔の定義と形式的に一致する。


また理論物理学の分野では、宇宙の離れた二地点を結びつける仮説的構造として、ワームホールが提案されている。


これは文字通り「虫食い穴」を意味し、二つの離れた場所を貫通する孔として記述される。




3. 竹輪孔との構造的比較


竹輪の孔は、両端が開放された貫通構造であり、内部を空気や箸などが通過する。


ワームホールもまた、理論上は二つの地点を貫通し、物質や情報の通過を可能にする構造として記述される。


両者はスケールにおいて天文学的な差を持つが、「両端が開放された貫通構造」という形式的定義においては共通している。


本研究では、この形式的共通性に着目し、竹輪の孔を「ミニチュア・ワームホール」として位置付ける仮説を提示したい。


もちろん、竹輪の孔が実際に時空を歪めているという主張ではない。


あくまで構造的類推の域を出ないことをここに明記する。




4. 宇宙誕生と孔の開通


現在主流のビッグバン理論によれば、宇宙は約138億年前、一点の特異点から急激な膨張を開始したとされる。


特異点とは、既知の物理法則が適用できないほど高密度・高エネルギーな状態を指す。


本研究では、この特異点そのものを「宇宙最初の孔が開通した瞬間」として解釈する仮説を提示する。


何もない状態、あるいは既知の物理法則が及ばない状態から、時空そのものが「開通」したと捉えるならば、これは本研究における孔の定義、すなわち「内と外を接続する構造」の極限的な事例として理解できる可能性がある。


宇宙の膨張とは、この最初の孔が拡大し続けている過程である、という解釈も可能である。




5. 孔的宇宙モデル


以上の検討を踏まえ、本研究では孔をスケール順に以下のように整理する。


宇宙孔(ビッグバン起源の根源的孔、宇宙全体の膨張として現在も継続)


天体孔(ブラックホール、ワームホール等)


社会孔(玄関、改札、トンネル等。第二報)


人工孔(竹輪等。第一報・第三報)


生体孔(人体。第二報)


この五段階は、規模において絶対的な差を持つ。


しかし、いずれも「内と外を接続する構造」という一つの定義によって貫かれている。


竹輪という日常的な人工孔は、この五段階構造の中間から下位に位置しながら、形式的には最上位の宇宙孔と同一の定義を共有している。




6. 考察


竹輪を摂取するという行為は、これまでの報告では家庭内の孔循環、あるいは社会的な孔供給網の末端行為として説明されてきた(第一報・第三報)。


本報の視座に立てば、この行為はさらに大きな意味を帯びる可能性がある。


すなわち、竹輪の孔を通過させるという日常的行為は、宇宙誕生時に生じた根源的な孔の形式的性質を、個体の内部において反復する行為であるという解釈が可能になる。


これは、竹輪の孔が実際に宇宙的な力を持つという主張ではない。


あくまで、両者が共有する形式的構造への着目である。


しかし、この形式的な相似性こそが、竹輪という日常食品が持つ、他の孔保持食品にはない独特の説得力の源泉である可能性がある。




結論


本研究では、孔という概念を宇宙論的スケールへ拡張し、竹輪の孔とブラックホール、ワームホール、ならびに宇宙誕生の特異点との構造的類似性について検討した。


その結果、竹輪の孔は、宇宙最初の孔の縮小版、あるいは相似形として理解しうる可能性が示唆された。




研究の限界


本研究における宇宙論的検討は、既存の天体物理学理論の厳密な適用ではなく、構造的類似性に基づく理論的類推にとどまる。


観測データや数理モデルによる裏付けは行われておらず、本研究の主張は仮説の域を出ない。


今後は、理論物理学分野の専門家との学際的検討が望まれる。




今後の課題


本報によって、孔という概念は食品から宇宙にまで及ぶ射程を持つことが示された。


しかし、宇宙孔がなぜ開通したのか、その孔の「向こう側」に何が存在するのかという根源的な問いには、本研究は答えていない。


この点については、孔学のさらなる体系化を待つほかない。




謝辞


本シリーズ全体は、「4本入り竹輪8袋198円(税込214円)」という一つの特売から始まった。


一枚の値札が、竹輪から人体、社会、そして宇宙にまで至る論考を生み出すとは、著者自身も予想していなかった。


すべての竹輪、そしてすべての孔に、深く感謝する。







参考文献


孔原 透 (2024–2026)『孔の研究 第一報~第五報』日本孔構造研究センター.

孔原 健一 (2024)『トポロジーとしての食卓:なぜ我々は孔を求めるのか』穴空書房.

孔宙 遥 (2025)「ブラックホールと竹輪孔の構造的相同性に関する試論」『理論孔物理学紀要』Vol.3.

穴川 哲夫 (2023)「家庭内孔密度と健康寿命の相関に関する疫学調査」『日本流体社会学会誌』Vol.14, pp.42-89.

WHO(世界孔機構)(2026)『地球規模での孔供給計画に関するガイドライン』(内部資料).

査読のお願い

本研究には、著者自身も把握していない理論上の飛躍、孔の見落とし、あるいは未発見の孔が含まれている可能性があります。

読者諸氏による建設的なご意見・ご指摘・反証・追加文献・新たな孔保持食品の報告を歓迎いたします。

また、「人体以外にも孔構造体が存在する」「宇宙孔理論にはこの視点が不足している」等の学術的議論も歓迎します。

査読コメントはお気軽にどうぞ。



利益相反

著者は竹輪メーカー各社との利益相反はありません。

ただし、4本入り竹輪8袋198円(税込214円)の特売には強い影響を受けています。



倫理審査

本研究は、著者の台所において実施されました。

倫理委員会の承認は得ていません。

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― 新着の感想 ―
著者が強い影響を受けた『4本入り竹輪8袋198円(税込214円)の特売』であるが、これは4本入りの竹輪が25円で販売されている事を意味し、この値段は昭和30年代前半の平均的な値段45円の下での特売価格…
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