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バンドで紡ぐイロトリドリノ音(Heavenly Light)  作者: 緋色
第3幕 独りぼっちギターは誰がために鳴く
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第23話

「おいっ!通してくれっ、頼む!俺は関係者だ!」


「いえ、ここから先は立ち入り禁止でっ!」


どこからともなくそんな声が聞こえてきた。


「……お父さん」


「はぁ、はぁ、天音!ちゃんと見てた、お前のギターしっかりと聴いてたぞ!」

「俺のエフェクター!ずっと持っててくれたんだな!」


どうやら白河さんのお父さんのようだ。


「すまなかった、俺はずっと音楽から逃げてた」

「お前はあれからもずっと、俺を信じ続けてくれていたのに!」


かつて、爆発的な人気を誇ったギターヒーロー。


そんなお父さんに白河さんはずっとあこがれ続けていたのだろう。


「ねぇお父さん、わたしギター上手くなったよ、こんなにもすごいバンドにも出会えた」


「これからもわたしを見てて、お父さんよりもすごいギタリストに、なってみせるから」


白河さんは真っすぐに自分の父親を見つめ、自信を持った言葉でそう宣言した。

その言葉を聞いた白河さんのお父さんは周りを気にすることもなく豪快に泣いていた。


少し落ち着いた白河さんのお父さんが俺に向かって優しく話しかける。


「天宮くんと言ったね、本当にありがとう」

「あの大人しい天音がこんな演奏を出来るなんて全然知らなかった」

「良ければこれからも天音のことをよろしく頼みたい」


「言われるまでもありませんよ。白河さんはうちのバンドの、最高のギタリストですから」


「だめだと言われても手放すつもりは有りませんよ」


それを聞いて白河さんは頬を赤く染める。


直後、白河さんのお父さんがずんずんと俺に近寄って来たかと思うと、


「ただーし!もしも天音に手を出したりしたら!……分かってるだろうね?」


あはは、この先どうなる事やら。どこか他人事のように俺は聞き流すことにしたのであった。


白河さんのお父さんが名残惜しそうに観客席のほうへ戻っていく。

俺は白河さんと二人になり、無言の時が過ぎる。


「あ、あまね、です」

「ん?白河さんの名前だよね?」


「あ、あの!わ、わたしのことは天音って呼んでください!ゆ、ゆきと、さん」

「わ、わかった!」

なぜか迫力のある白河さんに押し切られ、俺は白河さんのことを天音と呼ぶことになるのであった。



次の日、目が覚めた俺は日課になっている曲の再生数チェックとついったぁチェックをしたのだが。

曲の再生回数が凄いことになっていた、さらについったぁのフォロワーが爆発的に増えていたのだ。


「えらいこっちゃ……」


俺はエセ関西弁になるしか無かった。

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