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試練日記  作者: ゆっきー
4/8

精神

 24時間後、第一の試練は終了した。そして前回同様ウィンドウが開かれる。

__________________

貴方は残虐の試練を突破しました

クリア報酬:残り時間分のコイン

7543コインを獲得しました。

__________________

 「では皆さんにコインを配ったところで…皆さんにプレゼントをあげましょう。」

これが俺が一番気になっていることだ。俺はすでにスキルを手に入れている。どうなるのだろうか…そんな俺の気をよそにウィンドウが開かれる。

__________________

貴方はすでにスキルを獲得しています。

そのためあなたのスキルのレベルを上げます。

《スキル:知覚強化》はLv3になりました。

__________________

 『なるほど…獲得ではなくレベルアップになるのか…』

 「これはスキルと呼ばれる特殊能力です。スキルによっては人智を超越した力を手に入れることができます。ですがほとんどの方がLv1でしょう。レベルの上げ方はいくつかありますが、一つはコインを使ってレベルを上げる方法です。自分でウィンドウを出してコインショップからレベルを上げられます。あ、出し方はウィンドウと言うだけですので。お手軽でしょ?」

他人のウィンドウは見れないが全員何もないところを見ている感じ自分のウィンドウを確認しているのだろう…俺も自分のウィンドウを確認する。スキルのレベルが違うこと以外は前回と同じだった。

 「人を殺すとその人のコインを奪うことができます。人を殺すか仲間として共にするかはその人の自由ですがね。そしてもう1つ伝えることがあります。それは今から12時間後、第二の試練をはじめます。それまで休んでくださいね。」

そう言って悩夢は前回同様消えていった。それを見た後俺はすぐにコインショップを開いた。俺は前回、Fとは思えないスキルを見つけていた。それは…

__________________

貴方は

《スキル:疲労回復》Lv1

を獲得しました。

__________________

スキルの内容は分からないが名前的に疲労回復を早めてくれるものだろう。俺はすぐに疲労回復をLv3にまで上げた。コインはなくなったが疲労回復が早くなっているようには感じる。

 『ここからどうするか…』

前回はこの後死んだ。つまりこの後の展開はほとんど分からないのだ。スキルが一番成長している自信はあるが、身体能力関連のスキルや元から身体能力が高い人間には勝てないかもしれない。そもそも業火の龍の炎を避けながらモンスターを倒すこと自体が激ムズなのだ。それをやりながら業火の龍を倒すにはかなりの努力が必要だろう。問題は俺の精神だ。疲労回復はあくまで身体の疲労だけらしい。精神の疲労までは回復してくれない。俺は実質試練を他の人の倍受けている状況だ。疲労がたまらないわけがない。

 『行けるとこまで行くしかないか…』

・・・

あれから24回死亡した…

__________________

貴方は業火の龍の熱気に焼かれ死亡しました。

《スキル:タイムリープ》が発動します。

ステータスウィンドウに死亡回数が記録されます。

__________________

24回で分かったことがある。一つ目、俺が殺した男の名前は篠原海斗(しのはらかいと)というらしい。何回か仲間にして挑んだが、毎回業火の龍と戦う前に死んでしまう。二つ目、俺が体力回復のために無防備にしているととある女性から襲われ殺される。その女性は川上澄玲(かわかみすみれ)というらしい。海斗同様何回か仲間として共に動いてわかったことだが澄玲は元殺し屋らしい。故に人殺しには長けており、20週目までは知覚強化を使っても攻撃を100%避けるということは出来なかった。三つ目はスキルは20Lvでランクアップを果たすということだ。25週の人生の結果、現在の俺のスキルはこうなっていた。

__________________

《特殊スキル:痛覚遮断》Lv14

《特殊スキル:恐怖耐性》Lv20(LvMAX)

《スキル:知覚者》Lv9

《スキル:疲労回復》Lv15

《スキル:迅速》Lv11

《スキル:熱耐性》Lv7

《スキル:炎耐性》Lv6

《スキル:タイムリープ》Lv1(LvMAX)

__________________

自分で見てても化け物のようなステータススキルだ。だがこれでも勝てないのが、業火の龍だ。どれだけ頑張っても勝てないのだ。業火の龍の半径1kmは熱耐性Lv5以上じゃなければ入れないし、炎耐性Lv4以上なければ攻撃も出来ない。そして戦闘に入ると業火の龍は5分に一回なんてスピードの攻撃ペースじゃなくなる。迅速がLv8以上じゃなければ知覚者があっても避けるのは困難だ。疲労回復がなければ他のモンスターを倒すことがきつく、業火の龍の周りにもモンスターは存在しており、そいつらも相手をしなければならない。そのもろもろを含めると通常の人間だとは押すためには大量の時間が必要なのだ。かくいう俺もすでに精神が崩壊しかけていた。いつか助かる。ただそれだけを夢見て耐えていた。死ぬことに恐怖はなくなり、特殊スキル:恐怖耐性と痛覚遮断を手に入れることにもなった。きっと人間の次元を離れているのかもしれない…そして今回も前回と同じことが始まる。

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