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偶像
私はまともな人間ですかといつも自分に問いかける
欠落した感情
この涙すら本物だろうか
永遠の愛よりも
愛しさの瞬発力が好きなんだと知る
やはりやはり欠陥品
わたしの俗さに呆れましたか
貴方にだけは
知られたくなかった
ごめんなさいと
音なく謝る
愛すべき人と場所を間違えて
さも正しいかのような顔をする
喉がからからになるほど
愛を欲しているはずなのに
歪んだレンズの向こう側
先に愛したいと悶えている
べたべたに甘やかして
そうしてやっと感じる湿度に
ほんのちょっとだけの
安堵のために