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ちょいと小話  作者: pitto
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穴の深さは、思いと比例するのか

そこには、無数の穴があった。掘り終えられた穴より掘られている穴の方が多かった。

比較的広く、人の多い穴があった。そのうちの一人になぜ掘っているのかと尋ねると、化石を掘っている、と返ってきた。確かに格好は発掘隊のそれで、近くには確かにテントやら機械やらが転がっていた。

次は、先程よりは狭く、しかしそこそこ深い穴にいた人たちに尋ねてみた。

「Why?」

「Looking for water」

喉の渇きを潤すために水脈を探していたり、

「Why?」

「Shell!」

石油を掘当てて一儲けを狙っていたり、

「Why?」

「everyone」

誰も彼も掘っているのだから、自分も掘っているのだと返した人もいた。

穴だらけの所を少し奥にいくと、ひときわ深い、深い長い穴があった。

「Why!!!」

反響する音を数えつつ、数秒後。

「I go to foreign!!!」

この土地の反対側にあるだろう外国に行くために掘っているのだという。

「Why???」

理由を問いかけると、特にないのだと言う。

「Why???」

さらに問いかけると、

「Go,go to...」

外国に行く、ただそれだけの理由で掘っているのだと言う。

私は掘り人の果てを知りつつ、fightと声をかけてその場を去った。

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