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ちょいと小話  作者: pitto
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今も昔も変わらぬ思い

絵の教室を欠席して私は町を歩いていた。

休日のせいか、公園には多くの子どもがいた。砂遊びをする女の子、遊具で遊ぶ男の子たち、アスファルトにチョークで落書きする子ども...

近づいてみると、へんてこな絵ばかりだが、たまにすごくうまいものもあって、私は気になって尋ねてみた。すると、「地面にあるのなぞってるだけー。」と返ってきた。

「おねえさんにはみえない?あそこ、かばさんがいて、こっちにはきゅうりがなってるの。」

コンクリートの凹凸や白くなった部分をそう観ようと思えばそう映るかもしれない。点がみっつで人の顔、みたいな感じで。

たのしいか尋ねてみると、

「うん!いっぱいいっぱい出来上がってくの!ここにあるもの全部、ここにあるの!」

おそらく、この少年が想像したものがすべてこのアスファルトの上に広がっていて、それがチョークで形作られていくのが楽しいのだろう。

...、私はなんのために描いているのだろうか、初めはこの少年と同じだった、と思う。だけど、最近はうまい絵を描こうとしてるのだと思う。

この少年にとって、このへんてこな絵も、私がうまいと思った絵も、同じくらいうまくて面白い絵なのだろう。他人の評価なんて要らず、自分が作れたものだからそれでいい、納得できれば、その絵は完成品なのだ。


さっきまで絵を描きたくないと思っていたのに、今はなぜか、早く絵を描きたいと思った。

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