表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/77

第33話 潜入活動

文頭から***部分まで、やや性的な表現を含みます。

苦手な方は読み飛ばしてもらっていいです。

 サーノ達が、テノワルの調査に向かっている頃、ケープリアにある宿に、ユバル・ロコル異端殲滅騎士団団長はいた。これから王都セントリアに向けての行程が控えている。

 宿で一番いいと言われるこの部屋には、朝の光がほどよく差し込んでいる。


 「朝か…」

 昼から始まる軍議の準備があるため、ベッドから起きだそうとしたユバル団長を、引き留めるのはリサだ。


 「おいおい…」

 ユバル団長の太ももを4つんばいになって、押さえつけ、色っぽい目つきで見上げてくる。


 「もう朝だぞ。」

 煽情的な微笑を浮かべて、リサはユバル団長の中心部に顔をうずめていく。


 「それは単なる生理現象だ。」

 妖しく上下しているリサの頭を、ユバル団長は優しく撫でる。時々妖艶な上目遣いで、ユバル団長を見やりながら、おもむろに体を起こし、ユバル団長の中心部に、腰を埋めていく。


 「リサ、夜も含めてこれで何度目だ?」

 ユバル団長は、頭の後ろで指を組みながら、高い天井を見つめる。そして、自分の腰回りで激しく跳ねるリサに視線を移すと、潤んだ瞳にぶつかった。リサはクスリと笑うと、ユバル団長に覆いかぶさるようにして、激しく唇を求める。ユバル団長は、その性剣技を遺憾なく振るい続ける…




***




「畜生めぃ!!昼の会議準備はどうしたぁ!!」

「どうしたの?サーノ、いきなり。」


 どこかでリア充が女を抱いている気配がある。


 だいたい、俺はリア充という存在を許可していないし、今後許可する予定もない。


 俺が時の権力者であれば、『童貞の童貞による童貞のための政治』を掲げて、その辣腕を振るうだろう。世間のリア充には、困窮するまでリア充税を課す。所得税率120%だ!


 性欲はあるけれども、5年間以上のセックスレスだという証明書を役所に提出することをもって、童貞・処女に復帰させる。もちろん俺には、復帰の条件がある。

 そうして、無意味な性行為にいそしむリア充が消えていけば、童貞諸君が『リア充爆発しろ!』なんて暴言を吐く必要もない、分断を乗り越えた穏やかな世界が待っているのだ。

 北にリア充と争う童貞がいれば、『つまらないからやめろ。そのリア充は俺が消す』と言ってやる。

 

 『遺伝子残さず、作品残そう!異性に拒否される犠牲を払わず、税金払おう!』が国家スローガンだ。人口減少局面でこそ、パッションはほとばしり、同人誌溢れる文化大国が、童貞・処女諸君の手によって作り上げられるのだ!


「ジーク・パッショーーン!!」

 俺は拳を天に突きあげる!


「ひぃ!!」

「どうした、サーノ?病気か?」

「手遅れか?」

「コジラセテシマッタ」


 うるせー。俺は国家百年の大計をおもんばかっているのだ。


 そういえば、『ジーク・パッション!』と思わず叫んでしまったが、懐かしい響きだ。


 前世でメルマガ購読、入会していた学術組織があって、「梵楽社ぼんらくしゃ」といった。後ろから読むと「しゃくらんぼ」で、サクランボ(チェリー)のシャレだ。その梵楽社の集会にも参加したこともあったが、会の最後は必ず『ジーク・パッション!』と参加者全員で声を上げ、とてつもない熱気で締めくくられた。


 梵楽社では、『心を燃え上がらせる燃料は、嫉妬や性欲といった原始的な欲望だ』というドグマのもと、様々な童貞・処女に関する芸術作品を発表していた。まぁ正直、公共電波に載せられない内容ばかりだったが、著名な芸能人も参加していたことには驚いたものだ。



 俺たちは、テノワルの町に向かいながら、ヒーちゃんの身の上話を聞いていた。ヒーちゃんが、意識があるのは、オークジェネラルに連行されて、訓練所に向かうところからで、それまでのことは記憶にないらしい。


 レベルもそこそこ高いから、何かしらのレベルの壁を超える経験をしてきたと思うのだが。


 まぁ、女の過去を詮索するのは、お世辞にも格好いいとはいえない。『どんな男と付き合ってきたんだヨ』とか聞きまくる嫉妬深い男は、適当に寝取られればいいのだ。


 街道沿いに歩いていると、それなりに魔物に遭遇する。ワンダ軍曹とレナ教官は、サポートに入ってくれているので、俺とルッソとヒーちゃんで戦う。ワンダ軍曹が言うには、魔物のとどめを刺した者が、壁を超えやすくなるらしい。


 ラストキルした奴が、経験値を総取りということだ。


 この時にルッソの技を分析した。魔物は強制的に勧誘できるわけではなく、ある程度弱った状態でないと仲間にならないことが分かった。しかし、魔物を連れてて、もしも異端殲滅騎士団などと出会えば、事態がややこしくなる。

 実験的に、一度仲間にした魔物は申し訳ないが、俺が殺した。

 ルッソは悲しそうに、『ありがとう』と言う。


 まぁそのあたりのドライな死生観は、前世の職業柄というやつだ。



**



「あれが、テノワルか…」

「…ひどいね。」

 テノワルがあった場所にたどり着いた。


 訓練所から馬車で3日の距離にある、テノワルは人口1000人程度の町であったという。

 一通り、教会、役所、市場などがあるが、特に特産もない。町の郊外には肥沃な土地が広がるため農業の盛んな町であった。

 最近は、教皇の何十年ぶりの巡幸があり、活気もあったと言うことだ。


「しかし…」


 魔物が潜伏していることを考え、念のために風下からテノワルに近づいていた。かなりここまで距離があるのだが、異臭というか腐臭が漂ってくる。町が壊滅すると、こうなるのかと思うとショックである。


 草陰に隠れて、破壊された城壁から見える範囲に鑑別スキルをかけてみる。すると、たくさんの魔物の反応があった。


(どうするかな?)


 やはり、同じ魔物のヒーちゃんに中の様子を探ってもらい、まさかとは思うが、人間が生きているなら、救出してから魔物の殲滅に入るべきだろう。


 ルッソに合図を送る。


「ヒーちゃん。ちょっと様子を見てきてくれない?」

「ウン」

 そういって、ローブを脱いで、ヒーちゃんは、破壊された城壁から中に、割と臆することなく入っていく。


 しばらく様子を見ていると、ヒーちゃんが走って城壁から出てきた。

 その後ろに、魔物の大群を引き連れていた。


 どんな潜入活動やってきたんかーい!

 ドジっ娘なのかな?

 

 俺たちは、魔物に対して身構える。


「あたしが一発ヤッてやるよ!」

 レナ教官が前に出る。


 ヒュー、男前!


 彼我ひがの距離、50m。その差がグングンと詰まってくる。


「アンダンテの名において…」

 レナ教官の右手に膨大な何かが集まってくる


「ヒーちゃん、右に避けろ!!」

 ルッソが大声を張り上げる。ヒーちゃんが前転し、右に避け、魔物の正面にレナが立つことになる。その距離約20m!


 レナ教官が右手を魔物たちに向け言い放つ。

「天まで炙る獄炎となれ、フレア!」


 ズボーーーーーーーーーー!!!


 炎の渦が迫りくる魔物たちを飲み込んでいく。

 あの、魔物襲来の時に、レナ教官が放った技だ。

 近くで見ると、その熱量、ハンパない!


 しかし、城壁の内側からは、新たな魔物が湧き出していている。

「あらかた片付いたはずだ!あとは殲滅戦だ!サーノ、ルッソ、私の後に続け!」

 ワンダ軍曹が駆け出していく。


 いやいや。中を見てきたヒーちゃんの話を聞こうよ!

 というか、3人で行くの?あの湧き出てくる魔物に?死んじゃうよ?


 俺たち3人は魔物の群れに突っ込んでいった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ