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北の魔女  作者: 覧都
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第七十四話 お食事会 3

「次の料理は、ハンバーグです」

防家(さきけ)でのハンバーグは、豚挽肉と鳥挽肉で作ります」

「豚挽肉1キログラムに鶏挽肉100グラム、タマネギは、すりおろし一個、にんじんもすりおろし一本、ナツメグは多めに入れます。ここに粉末にした干し椎茸、昆布茶、粉だし、味噌を少量いれます」

「そしてここにできあがったハンバーグ種があります」


結局魔法で焼く前の物を出しました。


「これを四つフライパンで焼き上げます」

「焼き上がったハンバーグを皿に移し、残ったフライパンの油に、ケチャップ、ソース、醤油、お酒を入れて一煮立ち、最期に少し多い目に砂糖を入れます」

「これがハンバーグソースになります」

「ハンバーグにかけたらできあがりです」


アイちゃんもわたしも砂糖を沢山使います。

成人病の人には食べさせられません。


あいちゃんが味見をして、サクサクコピー

全員の前に出されます。


この料理を食べて、ヤパの王様が目をまん丸にして


「こんな、贅沢な食べ物を食べたのは初めてです」


なんていっています。


しかも、オリの次期王様がめちゃめちゃ、頷いています。


違いますから、これ庶民の味ですから。


王様と次期王様が三個も食べました。


「ノル様、マリア様あまり食べると次の料理がたべられなくなりますよ」


「まな様、おいしすぎます、次を気にしてなど食べられません」


「あ、まな様はやめて下さい」

「王様に様を付けられるのはこまります」


「くすくす、じゃあノルと友達になって下さい」

「あ、マリアともお願いします」


「え、あ、はい」


「これでお互いちゃんで呼び合えるわね」


「まなちゃん」


「はい、ノルちゃん、マリアちゃん」


なんか、あいちゃんが凄く笑っていますが、なんでしょう。


溶けるスライスチーズを乗っけたのは、内緒であいちゃんだけに教えました。

だって、出したら、皆、もう一個食べちゃうでしょ。


次にすき焼き、白菜の鶏肉団子汁、カレーライス、を出したら皆ギブアップとなりました。


白い超美少女は、前をはだけ、膨らんだお腹を丸出しにして、一升瓶を右手に左手にコップを持っています。


「あいちゃん、あの子大丈夫ですか?」


わたしが心配してあいちゃんに質問したら。


「はー、なにがー」


きょとんとされてしまった。

あれがいつもの感じなんだと思うことにした。

まだまだ紹介したい料理があるのだけど、どうしようかなー。


パクパク人肉パンを食べていたキキちゃんが、急に動きを止めた。


わたしと、ミミちゃん、ルシャちゃんは鼻をつまんだ。


「ぐえええーえええ、ごえーー」


めちゃめちゃ人肉パンを食べていたキキちゃんの、特大ゲップである。


あいちゃんと、わたしとミミちゃん、ルシャちゃん以外の全員の胃袋が、米粒まで縮んだ。

あいちゃんだけはキキちゃんのゲップの臭いなど気にならないらしい。


すごい、地獄絵図になった。


超絶美少女のメイちゃんが袖口でグイと口をぬぐうと


「はーー、これでもう一度料理が食えるなー」


お、男前です。


場所だけ移動して、食事会を再開した。

女の方がこういう時は男前なのかもしれない。


「チーズハンバーグ!!」


全員が注文してきた。

全員見ていたのかよー。


「あとこれ、コーラっていう飲み物です」

「お口直しにどうぞ」


「つぎは天ぷらと、クリームコロッケ、フライ、唐揚げです」

「これは、サラダ油で揚げるだけの料理です」


さっきから、メイちゃんが見ているところが全然違います。

あいちゃんとノルちゃんと、マリアちゃんはわたしの手元を見て感心していますが、メイちゃんは、今はサラダ油を必死で見ています。

さっきは、砂糖、そして、ケチャップ、ソース、味噌、昆布茶、粉だし。


……。


そうか、この世界にないもの、オーパーツに感心を寄せているんだ。

いったい、何者なのでしょう。

子供なのに鋭すぎです。


でかいえび、椎茸、なす、かぼちゃ、さつまいも、かき揚げ、いかの天ぷら、魚フライ、これは材料を現地調達した。


この世界では、なんと、椎茸の事を……

……しいたけといいます。

そして、えびのことをなんと……。

……えびといいます。

そして、そして、なすのことを……

……なすと……もお、ええちゅうねん。


言葉も日本と、同期している気がします。


次の料理は、さっきのすき焼きの残り汁でうどんをことこと煮てあります。

味がしみしみのおうどんです。


締めにお味噌汁、ご飯、これは、ごはんにお味噌汁をぶっかけて食べて頂きます。

なぜなら、わたしがこの食べ方が大好きだからです。

日本では、品がないとかいわれて、肩身が狭かったので、この世界ではこれが基本の食べ方にしたいと思うのです。

別々に食べる人に行儀が悪いと、言ってやるのです。


少し、控えめにしたのは、ここからデザート祭りがあるからです。


プリン、シュークリーム、ゼリーにケーキ、アイスクリーム。

そして、生クリームぜんざい、小倉トースト。

羊羹にういろ、ないろ。栗きんとん。


あいちゃんは次々コピーをして、皆の前に出していきます。


ここの人達は、良くわかっています。

生クリームぜんざいをお替わりしていました。


ふと見ると、わたしが気を利かせてコーヒーゼリーや、小倉トーストにかけられるように用意した、生クリームを絞るための絞り袋から、ちゅーちゅー吸っている人がいる。

皆それをまねして、これが一つのスイーツみたいになってしまいました。


いま、全員でそれをやっています。


ううっ、王様までやっています。

あいちゃんもやっています。

もはや、取り返しがつかなそうです。




あいちゃんには、このほかにも、あんかけスパゲッティ、味噌煮込みうどん、味噌カツ、タルタルソースのエビフライ、台湾ラーメン、ひつまぶし、カレーうどん、てりやきバーガーなどを伝授した。


ついでに、○シンハンバーグと○ぎもと精肉店のコロッケ百十円も伝授した。

これは、わたしのソウルフードなので外せない。

○シンハンバーグは昔の全体が白くなるほどラードがついているのを教えました。


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