表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北の魔女  作者: 覧都
180/180

第百八十話 神殿跡

「はー、すごく大変」


「クスクス、まな様はとても楽しそうですね」


クーちゃんにはわたしから喜びが、にじみ出ているのが分かるのでしょうか。


「分かりますかー。ふふふ、皆がそろいましたからね。あいちゃんまで何処にいるのか分かりました」


わたしはやっと、旧王都の西側に仮設住宅を作り終わりました。


「ふー、これでひとまず全員の、住居が完成ですね」


「すごいもんですなー」


ギホウイさんが感心してくれています。

結局オリ軍は本国へ帰り、義勇軍もそれぞれ帰って行きました。

ここに残っているのは、元々のザン国兵と、わたしの護衛の方達と伍イ団だけです。

それでも五千人ほどいます。


「まなちゃん、気が気で無いのでしょ。しばらくは私に任せて、あいちゃんの所へ行ってきたらどうかな」


メイさんが気を使ってくれました。

わたしはそれに甘えることにしました。


「キキちゃん、クーちゃん、そしてハイさん一緒に行きましょう」


「はい!!」

「ガウ!!」




いきなりファン国の王宮の中というのも失礼なので、出入り自由な神殿跡へ、クロちゃんの魔法で移動しました。

この神殿跡は、海洋国ファンの海洋神トラン様をまつる神殿だったそうです。

そう、イホウギさんのいる南トラン国の信仰しているトラン神と同じ神様です。

ですが、ファン国は北の魔女を信仰することにしたため、神殿を廃ししたとの事です。


広い神殿跡はガランとしています。

そして驚いたことに、神殿にあいちゃんとセイちゃんの像が作られています。


「見てあれ」


「すごい、あい様ですね」


ハイさんがうれしそうです。


「でも似ていませんねえ」


ここで私の悪戯心に火がつきました。


「クーちゃんあの像を消して下さい」


「えっ、よろしいのですか」


「はい、私のファン国へのお詫びの気持ちをここに作ります」


わたしは、目を閉じるとあいちゃんの姿を思い浮かべます。

私とあいちゃんは、ずっと一緒でした。

誰よりも長く見ていたし、誰よりもよく知っています。


「す、すごい、あい様そのままです。まるで生きているみたいです」


ハイさんがうるうるしながら見ています

神殿の床から天井までの巨大なあいちゃんの像が出来ました。


「し、しまったーー」


調子に乗ってセーラー服で作ったから、ここから見るとパンツが丸見えです。

リアルに作ったから超生々しいです。


「失敗だなー。作り直しますか」


「あらあらすごい、作り直すなんてもったいない。これで、いいえこれが良いです」


なんだか優しげな女性があいちゃんの像を見つめています。


「そうでしょうか、あいちゃんに叱られそうです」


「いいえ、ありのままが絶対良いです。あっ申し遅れました。シアンと申します」


げっ、い、いきなり国王様だ。

わたしはテンパっておろおろしてしまいました。


「こちらはまな様です」


ハイさんがフォローしてくれました。


「宜しくお願いします。あ、あの先日は失礼なことをしてしまい、申し訳ありませんでした」


わたしは深々と頭を下げた。


「駄目ですよまな様、あなた様が私などに頭を下げては」


「は、はいっ?」


「うふふ、私も盟主まな様のもとでヤパ国とオリ国、イナ国との同盟に入れていただくつもりです」


「は、はい」


「盟主様、宜しくお願いします。ではおか様のところへ御案内いたします」

新作準備中なのでしばらく更新頻度を減らします。


ご理解の程宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ