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SEASONS-14

「…おとなしい子でしたから、いじめられることもないほど、おとなしい子でしたから、あまり友達もいませんでした。…それに、体が悪くて、小さいころから何回も入院して、学校もよく休みましたから、よけいおとなしくなって…。それでも、よく勉強して、緑ヶ丘に受かったときは、本当に喜んでいました…。…あんなに、感情を出して、喜んだ智美を見たのは……、あの子がまだ小さいころ以来でした。…でも、体は一向に良くならなくて、よく休みました。あの日も……、…こんなことになるとは思いませんでした」


 千春はじっと聞いていた。本当に死んだんだと、いま、ようやく実感された。昨日あれだけ泣いたのに、泣いたのは一体どうしてだったんだろう、と思いながら、また涙が出てきた。


 「だから、智美は、ほとんど友達もいませんでした。本人もそれでいいんだと、思っている風でした。無理に、この学校に入ったのが悪かったんじゃないかとも、思ったこともあったんです。それで…、転校する、って訊いたら、本人は嫌だと云って、あぁ、この子はこれでもこの学校が気に入ってるんだと思ってそのままにしていたんです。……、でも、体の調子は良くならなくて、そのまま3年生になってしまって……

 あの子が亡くなって、私、何もできなくなって…あの子の部屋の中でぼうっとしてて、日記を見つけたんです。悪いとは思いながら、見てしまって、一晩中読んで、…それで、広瀬さんの名前を見つけて、どうしてもお会いしたかったんです。それで、先生にお願いして」


 深沢の母はそこまで言うと、絶句して涙を拭っていた。千春も堪えきれなくなって、漏らした涙を袖で拭った。


「……それで、ご迷惑かもしれませんが、これを、この日記を千春さんにもらってもらえませんか?わたしの勝手な思い込みかもしれませんが、たぶん、あの子も一番喜んでくれると思います」


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