妹と俺
俺は如月 いつかを、家に送り届けた後に家に帰る。
すると、そこには妹である 朱雀 希 がいた。
もう中学1年生なのだが、未だに俺の事を慕っていてくれる。
身長は小さく黒髪ショートでその可愛らしい顔立ちから守ってあげたくなるような存在だ。
妹とに何かを頼られるとかなり無理をしてでも叶えてあげたくなってしまう。
ブラコンと言われても構わないそのくらいの強い覚悟である。
「お帰り〜!今日帰ってくるの遅かったね。」
と希が俺の帰りを出迎えてくれる。
「ちょっと面倒ごとに巻き込まれてな。」
と言うと。
「なんかあったの!?」
と鬼気迫る勢いで聞いてくる。
あまりの気迫に今日あった出来事を全て話してしまった。
すると、希が
「えー!?笑顔見られたの!」
ととても驚いていた。
「また新しい女の子堕としてるよ」
と何やら呟いていたが、小さな声すぎて聞こえなかった。
「相手にも申し訳ないよな。俺の笑顔なんか見る羽目になって…」
と反省していると。
「また言ってるよ!お兄ちゃんの笑顔は世界で1番カッコいいんだから自信持ってよ!」
と言ってくる。
そう希は一般的にいうブラコンなのである。
1回希の前で、希の同級生の男子が俺に悪口をいうという事件が起こったのだが、その時は、その今まで見た事ないくらいブチ切れてその男子が説教され泣き出すという事態にまで発展した。
そのくらい希はブラコンなのである。
その為、希の前で自虐的な事を言いすぎると滅茶苦茶怒られるのである。
「その如月さんに無理矢理約束させられたって事?」
と希が笑顔で聞いてくるがその笑顔に何故だか恐怖を覚えた。
「いや、あんな事があったらしょうがないから俺がいいって言ったんだよ。」
と返事すると。
「真琴先輩に何て説明すればいいんですか?」
と訴えてくるが真琴とは 卯月 真琴という現在中学3年生になる俺の後輩である。
真琴は白髪の人間のアルビノであり全体的に白いのだが、それがとても可愛らしく白兎の様な雰囲気がある。
本人はその白さにより他の人から奇異の目で見られる事があり、本人はそれをとてもコンプレックスであるようだが、俺はむしろそこがチャームポイントになっていてとても可愛いと思っている。
そして、真琴は俺の事を先輩先輩と慕ってくれるのである。
そして希と仲良しでよく家にもくるのだ、気があうのだろう。
「何で真琴が関係あるんだ?」
と聞くが、希は呆れるだけでその問いには答えてくれなかった。
「私も如月さんに1回あってみたいな〜」
と頼んでくる。
「俺如月さんの連絡先さえ知らないんだけど…」
と呟くと、希が
「え、何で聞いてないの!?」
と驚愕していた。
「だって急に知らない男に連絡先聞かれたら怖くない?」
と疑問をぶつけると。
「お兄ちゃんってたまに馬鹿になるよね。」
と言われた。
「次会ったら連絡先聞きなね」
と怒られる。
「でも、「いいから!」
咄嗟に反論しようとするが、俺は希に対して無力だった。
「わかりました。」
そう返事するのが精一杯だった。
「如月さんの話また今度聞かせてね!とりあえずはご飯を食べよう!」
と提案されたので、希が作ってくれた肉じゃがと焼き鮭をおかずに飯を食う。
今この家の中に居るのは希と俺だけで両親達は居らず
海外で2人の時間を楽しんでいる。
これはこの家の習慣で1年に1度海外に2人で結婚記念日に行くのだ。
蛇足だが今年はオーストリアラリアに行ってるらしい。
そして希とくだらない話などをし風呂に入り床についたのだが、明日の約束に対する緊張からか全く眠れず結局眠りにつけたのは深夜2時を回っていた。
やばい…
冷や汗が額を伝う。
嫌な予感がし恐る恐る時計を見ると、時間針は8時15分を指していた。
約束には間に合わないしそもそもどんなに急いでも学校に着くには20分以上かかるのだ。
まさに絶望…
せめてもと思い5分で準備をし全力ダッシュで学校へ向かう。そして、如月の家の前あたりへ差し掛かった瞬間に不意に声を掛けられる。
「初日から約束に遅れてくるなんて随分と大物だね」
と笑みを浮かべた如月が、そこには立っていた。
今回は少し短くてすいません。
キリ良く終わらせようとしたら短くなっちゃいました。
さらっと出しましたが後輩ちゃんはもう1人のヒロインの予定です。
これからも頑張りますのでポイントとブックマークをお願いします。
作者のモチベが上がります。




