第3文 目的
前回までのあらすじ。
「君もここに一緒に住んじゃおうよ!ノアくん!」
泣きっ面に蜂ならぬ、
泣きっ面に爆弾発言。
「姉ちゃん本気!?」
「本気本気〜!」
洗濯物がズラリと並ぶ一室で、そんな会話が響く。
小学三年生の小さな身体から出るとは思えない大声に、成人女性は笑って、しかも胸を張ってそう答えた。
さっきまで涙を拭っていたマンドラゴラ……ノアも流石に言葉に固まっている。
「ノアくんがここに居たら楽しいなって」
「そんな理由ぅ!?」
「ねぇノアくん、君はどうしたい?」
問いかける声に反応して、相手は焦り気味にスケッチブックと鉛筆を手に取った。
手袋で鉛筆を持つのが難しいのだろう。少々時間がかかったが、ノアは拙い文字を俺らに見えるように構えた。
『そこまで めいわくは かけられない』
その答えに納得できないのか、姉ちゃんは「ふぅ〜ん……」と気の抜けた声を出した。
表情は少し不機嫌そうに口を尖らせている。
……と思うと、今度はニヤリと口角を上げた。
「……この際だから教えてあげるよ……」
〜・〜・〜・〜・~・~・~・~・~・~
キーンコーンカーンコーン
ゆっくりしたメロディと共に、生徒が席を立つ。一礼したあとにそれはそれぞれが自由にうろついた。
やっと帰れる……。
だけど……。
夜更かしし過ぎた俺に容赦なく眠気が被さって、目の前の机に突っ伏した。
「ふぅ……」
ため息。
昨夜の事を思い出しては脱力している。
あれ〜?こんなにため息の多い人だったっけ……俺……。
だってさぁ…………あれは流石にずるいってぇ……。
「うわっ。ちょっと優命、元々白い肌してるのにそんな顔してたら病人扱いされるわよ?」
だらーんとだらしなく垂らした俺の両手をぺちぺち叩いて話しかける女子生徒。
あの鋭い眼光が視界に入る。
「具合でも悪いの?」
「陽花ぁ……俺もうダメだぁ……」
「は?」
「俺おかしくなっちゃうよぉぉ……」
「え、なに、ちょっシンプルにウザい気持ち悪い離れなさいこのウジ虫が!」
「痛ぁ!?」
助けを求めて縋り付いたがウジ虫呼ばわり&ゲンコツ。頭を抑えて痛みに耐える俺に追い討ちをかけるようにデコピンも追加の三連コンボが炸裂。
「あぅっ」と情けない声が出た。
「なんだ、元気そうね」
「ゲンコツするほど嫌だったの……?」
「何を言っているの。普段ならウジ虫が人間様に触れたら殺されるでしょう?生かしてあげた私に感謝なさい」
「人間の遺伝子を持って生まれるウジ虫なんて聞いたことない」
「あらごめんなさい、ウジ虫の言語を学習していなかったわ。これじゃあ対話が成立しないじゃない。私としたことが……」
「せめて人間として扱って欲しいなぁぁ!?」
俺の人権どこ行ったの!?
泣くよ!?
「冗談はさておき」
「今の冗談だったの……?終始真顔だったじゃんお前……」
「ぽーかーふぇいすというものを使っただけよ」
「本心は?」
「ちっぽけで情けないことこの上ない優命を魔王の如く嘲笑ってる」
「今にでも勇者の剣を手に入れたい」
まぁ、陽花との掛け合いは面白いからいいけど。
誰かが教室の窓を開けたのか、そよ風が陽花のクセのあるツインテールを揺らしていた。
「何かあったんでしょ?」
「う……」
「しかもかなり身近で」
「うう……」
緩やかな風にたなびく前髪を鬱陶しそうに耳にかけて、陽花は言葉を紡いでいく。
幼稚園の時からの長い付き合いで気も緩む相手なのか、陽花にはすぐに心の内を読まれてしまう。
それほどまでに頼ってしまっている……と言えば、確かに情けないことこの上ないかもしれない。
「何があったのかなんてしつこく聞くつもりはないから、今急いで話そうとしなくていいわよ。優命もまだうまく整理できてないことなんでしょう?」
「え、いいのか?」
「なぁに?聞いてほしいなら聞くけど」
「あぁいや……違う違う。普通はこういうの気になるもんなんじゃないかな〜なんて…………う"っ」
睨まれた。
睨みでここまで威圧をかけれるなんて才能なんじゃないかと思うくらい。
すごく不機嫌そうだ。
「普通、なんてあやふやなもので縛らないで頂戴。私は知らないことを嫌うほど子供じゃないわ」
「知らないことを……嫌う……?」
「あら、ちょっと優命には難しいみたいね」
陽花はきょとんとした俺の表情を見ると、口に手をあててクスクス笑った。
見透かしているような言葉で話してしまう陽花は、昔からどこか気色悪いと一線を引かれてしまうことが多い。けれど、昔から陽花を見てきた俺は、その話し方が出来ることを寧ろ羨ましいと思ってしまう。
それは、誰よりも気配り上手な証だから。
「器用だな。お前は」
「そうね。あんたよりは」
俺が安心して呟いた小さな声も聞き取っていつも通りの言の葉を返した陽花は、「じゃあね、悩めるウジ虫くん」と手を振ってその場を去った。
〜・〜・〜・〜・~・~・~・~・~・~
さて。陽花の言葉でちょっとだけ思考に余裕ができたから、少し時間を貰って、夜の事を話したいと思う。
昨夜何があったかというと、
言ってしまえば、完全な脅迫現場だった。
時は、日付けが変わって数十分ほど経った頃まで遡る。
「……この際だから教えてあげるよ……」
そう言ってスマホの画面に明かりを付けた姉ちゃん。
素早く操作して無料トークアプリを開くと、その画面をノアに見せた。
表示されていたのは、姉ちゃんの友達から来たメッセージの内容。
最近話題の、「例の訪問者」が来たというものだった。
「これ、ノアくんの事だよね?」
ノアは瞬く間に青ざめる。
それはもう可哀想になるくらい。
「君、これ以上マントにくるまって彷徨ってたら警察に捕まっちゃうよ?やだよね〜?せっかくここまで来たのに〜」
でも、姉ちゃんの口は止まらない。
「警察に捕まったら……正体がバレてニュースになるか……ニュースにもならずにどこかの監獄に閉じ込められて延々と実験を……」
『ふつつかものですが これからよろしくおねがいします』
転じるのはとてつもなく早かった。
てか誰でも転じるわそんな恐ろしいことを満面の笑みで言われたら。
下手なホラー映画より怖い。
「うん!よろしくねノアくん!」
俺はここで、一つ不安が残った。
「本当にいいのか?姉ちゃん……。俺らの親がいつこっちに来るかわからないのに……」
『え? りょうしんと いっしょに くらしてるんじゃないの?』
小首を傾げてスケッチブックを構えるノア。
まぁなんというか……俺の家族は少々他の家と変わっている。
まずひとつ。
年の離れた小学三年生と成人女性の姉弟。
ふたつ。
姉ちゃんは早めの一人暮らしを目標に家を借りる。
そしてみっつ。
姉ちゃんが借りた家の方が学校から近いため、家族全員の了承を得て俺がそこに住み着く。
結構単純な理由で二人暮らしの不思議な家の出来上がり。
だから俺と姉ちゃん以外がここに来るのは、親戚や両親でも珍しい。
だが、必ずしも来ないとは限らない。
唯一の不安要素はそこだった。
「だーいじょーぶ!これから仕事忙しくなるって言ってあるから」
「それもいつまでもつか……」
「さぁノアくん!今日から君はここの家族だよ!勇輝お姉ちゃんとでも呼んでくれたまえ〜」
俺の心配もよそに姉ちゃんはテンションアゲアゲだ。
本当にこの人は……。
もちろんノアがここに来ることに異論は無い。でももしバレた場合、どうする気なのだろう。
「あーよかったぁ……ダメだったら……どうしようかと……思ってたぁ…………」
ばたーん!
胡座をかいたまま背伸びをした後、姉ちゃんは後ろに倒れた。
「姉ちゃん!」
驚いて近寄るとアルコールの臭い。
「風呂上がりにお酒飲んだな……?」
「あは……バレたぁ……?」
「姉ちゃんお酒弱いんだからちょっとしか飲んじゃダメって何度も言ったのに!」
「だってぇ……こんな真面目な話…………素面じゃできないもん……わりと……ちょっと迷ってたしぃ……」
「あーはいはい。とりあえず部屋行くよ」
「力入んない……運んで……」
「よ〜し、置いていこうか」
潤んだ瞳に見つめられても、俺にそこまでの腕力は無いし、あっても置いていく。
そこまで飲むのが悪い。
本当にこの人は…………!!
その時、紙と鉛筆が擦れる音が聞こえた。
音の方を見るとノアがスケッチブックに何か書いている。
数秒後にノアは胸の前に文字を構えた。
『ユウキおねえちゃん』
勇輝っていう字、結構難しいもんな……。なんて思いながら続きを読むと、
『ユメイおにいちゃん』
おうふ。
え?可愛い。
超可愛い。
「お兄ちゃん」って呼ばれた事ないからダメージがすごい。
いやいや待て待て相手は人外だぞ?そんなわけ……可愛いなクッソ!
何度見ても可愛いな!?
不安とかもうどうでもいいわ。
どっか行ったわ。
俺の弟が可愛い。
オタク達の言う「萌え」ってこれかな?
これは確かに理性持ってかれるわ。
なんかもう、「この呼び方でいいのかな?」みたいな戸惑いの目すら可愛い。
可愛い可愛いうるさいかもしれないけどそれ以外に言葉が見つからない!
カムバック!俺の語彙力!!
こちらの身構えも無しに飛んできた萌え(仮)の爆弾に何も出来ずに固まる俺。
その反応に気まずくなったのか、わたわたと文字を書き加えてはまた構える。
『へんだった?』
「そんなことないよぉお兄ちゃんって呼んでくれてありがとぉぉぉぉ!!」
光の速さでノアに抱きついた。
どうやら、俺の理性をぶった切るには充分過ぎる文字だったみたいだ。
〜・〜・〜・〜・~・~・~・~・~・~
「おかしい」
帰り道。昨夜を思い出して、一人でそう呟いた。
おかしい。
そう、おかしいのだ。
まぁ確かにお兄ちゃん呼びにちょっとクるものはあったけれどああも俺が骨抜きにされるとは……じゃなくてじゃなくて!
姉ちゃんの行動。
それに少し疑問が浮かんだ。
酒を飲んだからって新しい家族を受け入れる大胆な行動が出来るのか……という点だ。
迷ってた。
姉ちゃんは確かにそう言った。
元々、面倒な事をすぐに省きたがる人が、ノアを受け入れる事に。
ペットを飼うことも好まなかった人が、本人の最初の拒否も押し切ってまで迎え入れようとした。
そこだ。
どうしてもそこで違和感を覚えてしまう。
《ノアくんがここに居たら楽しいなって》
ねぇ姉ちゃん。
あれはどういうつもりで言ったの?
その時の俺を騙せても、振り返ってみたら何か足りない。
あの人の事だ。
「気が向いたから」とか「可愛かったから」とかじゃなく、
きっとちゃんとした理由があるはず。
面倒くさがりな人でも動く理由……。
そうすることで、メリットがある……?
ノアを受け入れる事に……メリットがある……?
プラスになること……。
プラス……。
……………………。
「あ"ー!わけわかんなくなってきたー!」
考えてるうちにどんどん頭の中がぐちゃぐちゃになって、人通りの少ない細道で声をあげた。
「姉ちゃんの考えてることなんてわかるわけないじゃん……俺まだ姉ちゃんの半分くらいしか生きてないんだから……」
未熟な自分と、何も教えてくれない姉ちゃんに文句を垂れ流す。
歩は止めずに、寧ろ少しスピードを上げて帰り道を進んでいったら、あっという間に家に着いてしまった。
「……ただいま」
分かってる。
知りたいと思うのは、俺がきっと、まだ子供だからだ。
「おかえり、優命。お菓子買ってきちゃった。食べる?」
ひょこりと顔を出す黒髪に不意に心が緩む。
「姉ちゃん、ノアは?」
「リビングの掃き掃除をして疲れちゃったみたい。お姉ちゃんの部屋のベッドで寝かせてる」
「そっか」
靴を脱いで中へ。
姉ちゃんはいつも通り、リビングでティーカップを選んでいた。
「…………姉ちゃん」
「どうした〜?優命」
鼻歌交じりに振り返る姉ちゃん。
その上機嫌を傾けてしまうかもしれないのを覚悟の上で、言う。
「ノアを受け入れたの、他にも何か理由があるんでしょ?」
『知らないことを嫌うのが子供』なら。
今はその肩書きを存分に利用させてもらおう。
〜・〜・〜・〜・~・~・~・~・~・~
思った通りだった。
俺の放った一言で、姉ちゃんは持っていたティーカップを食器棚に仕舞う。
「何か、プラスになることがあったの?」
「うーん……半分当たり、半分ハズレかなぁ〜」
姉ちゃんはそう言って椅子に腰をかけた。
「ただの植物であるはずのマンドレイクが、知恵があって、意志を持って動いている。これはかなり異常なことなんだよ」
「うん、それは分かる。でも俺が言いたいのは、どうして姉ちゃんが受け入れる方法しか実行しなかったのか、だよ」
「……優命。考えてごらん?警察のような組織に捕まった時のあの子の末路を」
「……………………」
それはきっと、目も当てられないだろう。
想像もしたくない。
「マンドレイクの資料上、あの子に含まれる成分には毒がある。人を救うことも殺すことも出来る毒がね。でも仮に、今分かってるマンドレイクとは、また違う成分が出たらどうする?」
「し……調べられる……とか?」
俺の回答に、姉ちゃんは頬杖をして真顔で告げた。
「あの子は、人間『達』に殺される」
「…………っ!」
実験と称して、
処分と称して、
殺されるんだよ。
姉ちゃんは目を背けてそう付け加えた。
「だから、言ってしまえば保護目的ってとこ。新しい成分が発見されたとしても、悪用されれば全て毒に変わりはないし、それに意思がある時点で他人からの危険視は避けられないだろうから。分かってくれた?優命」
「……うん」
「ごめんね、私もちゃんと話せばよかったね。てっきりあのノアくん脅迫場面で分かってくれるかなぁって思ってた」
「あ……脅迫してる自覚あったの……」
「ま……まぁ言ってることはほぼ事実だけどね!」
目は口ほどに物を言う……とはよく言ったものだ。
急なツッコミに目が泳いでいる。
どうやら多少の罪悪感は感じているらしい。
でも、ああでもしないとノアはここを出て行っただろうし、あながち間違った行動とは言えないんだよな。
「そういえば姉ちゃん。なんでノアがマンドレイクだって分かったんだ?」
「名前かなぁ」
「名前?」
「そー」
お皿に買ってきたクッキーを並べながら姉ちゃんは答えた。
「ノアってね、ヨーロッパではかなり人気のある名前なの。優命も聞いたことない?『ノアの方舟』」
「そりゃ有名だから聞いたことはあるけど……。確か聖書に書かれてて、大洪水が起こった時に、神に仕えたひと握りの人間だけが入れた船だったよな?」
「んー……詳しく言うと旧約聖書、それに加えて全ての生き物が二匹ずつかな。ひと握りに変わりはないけれど」
「その物語が関係した名前ってこと?」
「うん。はいあーん」
「……ん」
目の前に突き出されたクッキーを迷うことなく口に入れる。
ザクザクとした歯触りと甘い香りが喉を流れ、「美味しい?」「うん」とありきたりな会話を挟みながら、小難しい話は進んだ。
「あとは身体が植物だったのと、口を常に隠していたこと」
「ああうん。俺も気になってたんだ、口隠そうとするの。口がそもそも無いのに、どうして隠すんだろうなって」
「え?あの子、口ちゃんとあるよ?」
「うっそマジで!?」
「あっはは!」
まさかの言葉にテーブルに手を置いて前のめりになった。
その反応が面白いのか姉ちゃんは少し笑って、まぁまぁと俺をなだめる。
「ノアくんが寝てる間に少し調べさせてもらったんだ。そしたらもう一つ空気口があるのに気づいて、ちょっとこじ開けてみたら口だったんだよ」
「寝てる奴に何してんだ……」
「でね、人体では舌にあたる部分が雌しべと雄しべに根元から枝分かれしてた。元が植物だと考えると、繁殖の時はそこに花粉を付着させる感じになるんじゃないかな?」
「……ん?姉ちゃん、もしかして……」
それを調べたということは。
もしかして。
「うん。お姉ちゃん結果的に夜這……」
「言わせねーよ!?マジで何やってんだこの変態!!」
「大丈夫だよ!ノアくんは不感症じゃな……」
「そういう事を聞きたいわけじゃない!」
あ"ーも"ー!俺はもっと純粋な三年生で居たかったのに!!
「いやぁノアくんの反応にビビったよね〜……あんな場所にあるとは思わないじゃん、雌しべ」
「まさかノアが姉ちゃんの餌食に……」
「え、心配するなら逆じゃない?ああでもお姉ちゃんそんな感情抱いてないし、単純に調べるのが目的だったから大丈夫だよ。ノアくん途中で起きちゃって枕攻撃くらったし」
「ノアナイス……!」
あれ?
何の話だっけこれ。
姉ちゃんが話の腰を粉砕したせいで話題が行方不明になったぞ。
俺が頭の中でそんなことを言っていると、姉ちゃんがポツリ、独り言のように呟いた。
「『正しい人に育ちますように』と付けられることが多い、とても綺麗な名前だよ。きっとすごく恵まれてたんだろうなぁ」
恵まれ『てた』……?
「あ、ノアくんおはよ〜」
「え?」
姉ちゃんが手を振った方を見ると、部屋の出入口でノアが立っていた。
眠たそうに暗闇の目が開いている。
スケッチブックを片手に持って、目を擦るもう片方の手袋が下り、こちらに近寄った。
『おはよう おかえり』
「うん。ただいま」
スケッチブックを胸の前に構えるノアに、笑顔で返事を返した。
ノアの口元は相変わらずネックウォーマーで隠されている。
姉ちゃんの話聞いてたら、随分と気になるもんだなぁ。
「ノア」
俺の声に反応して振り返った所を、すかさず腕の中に閉じ囲めた。
「今日から一緒に寝よう!」
「…………!?!?」
「えぇ〜!?優命だけずるい〜!ノアくん、明日はお姉ちゃんね?」
「………………!?!?」
「だぁめ〜!姉ちゃんと一緒にしたら姉ちゃんノアに何するかわかんないもん!」
「……………………!?!?」
いきなり視界が俺の胸に占領されたノア。
なんの前触れも無く始まった自分の取り合いに手をばたつかせた。
保護目的ならとりあえず、なんでも調べようとする姉ちゃんから最低限俺が守んなきゃ……!
続く