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高校生、恋、それから夫婦。  作者: 荻野目律
2/2

クラスメイト。隣の席

「は??」

この人は何を言うのだろうと思った。

「というか、私の名前…」

「名前ぐらい知ってる、羽純繭はすみまゆだろ?」

「え、本当になんで知ってるんですか、気持ち悪い」

「同じクラスなんだから当たり前だろ?」

羽純はすみ)綺麗だし、合唱部でも入れる…」

「同じこと何回も言わなくていいですから!」

私は静かにしていたい。

合唱部なんかに入っても私は…

思わず下をむいてしまった。


「…知ってるに決まってるだろ」

「…え?」


もう、話し掛けて来た隣の席の彼、生田いくたくんは前の席の男子と笑いながら、授業を聞いていた。

さっき小さく何かを言ったような気がしたけれど、、、


 「…」

ただ話しかけられただけなのに、どきっとしたのは何故?


私はきゅっと軽く拳を握ったあとシャープペンを手に取り、自分も授業を聴くことを再開した。

(「同じクラスなんだから当たり前だろ?」)

私に話しかけてくる人なんて、ほとんど、いないと思っていたのに、生田いくたくんは真っ直ぐに私を見て、ただ何でもない事のようにその言ったのだ。


「(同じクラスだから、当たり前だろ…かぁ)」

キザな人だなぁと思う

でも、どうしてだか、話しかけられてもいつもは男の人は怖くて、怯えてしまうのに、彼、生田いくたくんは怖くなんか無くて

地味な私に対しても優しかった。


クラスの人気者でスポーツ万能で、優しい。

私には届かない人だなぁと思いながら、私は海を眺めるのを止め、彼にバレないように、

生田いくたくんを眺めていた。

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