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海を歌う愉快な黒板

門出

作者: 海之本

別れが怖いのか?


私が行くなと言えば、あなたはここに留まるのか?


きっと今と同じくらい、否、今よりもっと素晴らしい出会いがあるはずだ

あなたは何も心配することはない

ただ、笑顔 絶やさないで欲しい

笑っていればいいんだ

何も怖いことなんてないから、笑っていてくれ


別れが怖いのか?


忘れられるのが怖いのか?


あなたのよく知るこの場所で

あなたの知らない時が流れ

あなたの知らない絆が生まれ

知らない思いが溢れてゆくことが寂しいのか?

私達も同じだ

新しい空へ行ってしまうあなたに、忘れられるのではないかと怯えている

きっと新しい良いものに出迎えられ、あなたは私達を置き去りにしていくのではないかと

だが、それでいいんだ

それこそがあなたを幸せへと導く


だが一つだけ約束してほしい

毎日とは言わない

時折とも言わない

ただあなたが崩れそうな時

その心が倒れてしまう前にだ

私達を思い出せ

格好つけるな

余計なことは考えるな

私達に泣きつけ

喚き散らせ

必ず 私達を思い出してくれ

私達も誓おう

だから約束してくれ


あとは思い切りあなたの笑顔をふりまけばいい


何も怖れることはない

あなたには誰がついている?思い出せ

いつも傍にある大切なもの

ずっとそこにあるもの

それは何よりも大切にしなければいけないのだろ?


さあ、笑ってごらん

誰かが冷たくあなたを見下ろしても

あなたが私達の大切な人に変わりはない

私達を思い出してごらん

直ぐに、心温まるから


私はあなたが笑顔でいられるようにと

あなたらしく時の流れに沿えるようにと

そして、涙に出会うことがないようにと

ここから手を振り

願い続けている

それだけは忘れないでくれ


ただ今は、明日の旅路に備えてゆっくり眠れ

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― 新着の感想 ―
[一言] 今晩は こんな風に背中を押してもらえたら きっとどこで、なにをしても頑張れますよね。 後、個人的には『門出』というより『旅立ち』でした。 (ほんとに個人的感想ですみません…)
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